企業スポンサーが社会にもたらす効果とは【アジアCSR最前線】

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しかし、同時に、イベントがもたらす環境への悪影響も配慮することが必要だ。「イベント・インパクツ(eventIMPACTS)」は、各イベントが経済、環境、社会、メディアに与えるインパクト情報をスポンサーに提供しているツールだ。これを利用してスポンサーはそのイベントに出資すべきか、あるいは、どの程度出資すべきかを判断することができる。

また、毎年シティ財団が、ファイナンシャル・タイムズ(FT)とピアソン財団と共に開催している「シティ・ファイナンシャル・タイムズ-金融教育サミット」に対してCSR アジアが行っている評価報告から、イベントのスポンサーになることで、どのような社会的影響がもたらされるかを読み取ることができる。

国際的な金融機関のシティ財団にとって財政能力と資産構築を促すことは重要な課題だ。そのため、個人に対し必要な情報へのアクセスや、長期的に安定した経済状態を確立するためのインセンティブを提供するプログラムを支援している。

2012 年で9 年目になる「金融教育(FE)サミット」はNPO や金融機関、政府、多国間機関、消費者団体などに金融面での包括的取り組みや、運用能力を改善するためのプラットフォームを提供している。このイベントの長期的な成果と効果を測るため、3 年に渡り、サミットへの参加者が新たにFE プログラムに参画したかどうかを調査してきた。

その結果、回答者の74% が2011 年度のFE サミット出席後にアドボカシーやフォーラム、ワークショップなどFEプログラムに参画したと答えた。

企業はますますイベント支援のために多額の資金を出資する傾向にある。従来のブランド、マーケティングの枠を超えて、社会や環境に与える大きなインパクトに関心が集まっているのだ。

企業はスポンサーとなっているイベントがもたらす効果や社会的インパクトを測り、有益なイベントとなるよう貢献することを強く勧めたい。

(高橋佳子 CSR Asia シニア・プロジェクトマネジャー 監訳)

【メーベル・ウォン】CSR アジア会員制の地域間ネットワークである「コミュニティ投資円卓会議」の調整担当。戦略的コミュニティ投資についての経験が豊富で、これまで多くの企業にコンサルティングサービスを提供している。

(この記事は株式会社オルタナが発行する「CSRmonthly」第4号(2013年1月7日発行)」から転載しました)

メーベル・ウォン氏の連載は毎月発行のCSR担当者向けのニュースレター「CSRmonthly」でお読みいただけます。詳しくはこちら

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2014年8月8日(金)12:00

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