海洋管理協議会(MSC)が、15カ国で平均3人に1人がMSCエコラベルを認識できたという調査結果を発表した。欧州発祥のMSCが普及し、南米でも持続可能な水産品の調達が加速している。オリンピック開催を控えたブラジルのマクドナルドは、11月にMSCエコラベル付きのフィッシュバーガーを発売した。(オルタナ編集委員=瀬戸内 千代)
MSCは、第三者機関の審査に基づき天然水産物の持続可能な漁業を認証している非営利団体。このほど2年ぶり3回目の独立機関による消費者調査を行い、欧州や米国、日本など15カ国の平均でMSCエコラベルの認知度が2010年比8%増の33%に達したと発表した。
現在、2010年比約5倍の2万5000点以上のMSC認証品が世界各地で販売されている。認知度はドイツ58%、スイス57%、オランダ48%と欧州で高いが、オーストラリアやカナダでの上昇も目立つ。
マクドナルドは、欧州、米国、カナダに続き、1日約150万人が利用するブラジル全土830以上の店舗で、11月からマックフィッシュにMSC認証付きホキを使うことを決めた。
2016年リオデジャネイロオリンピック・パラリンピック組織委員会がMSCなど認証付き水産物の推進を発表し、南米にも「サステナブル・シーフード」の輪が広がりつつある。