今となっては虚しく響く神戸製鋼所の「6つの誓い」

品質検査データの改ざん問題に揺れる神戸製鋼所では、「不正が40年以上前から続いていた」という報道も出て、その根深さが改めて浮かび上がった。実は同社は今年5月31日、「KOBELCOの約束」なるビジョンを発表していた。(オルタナ編集長 森 摂)

「KOBELCOの約束」とは「全社員が一つになって、より良い企業集団、すなわち『誇り』『自信』『愛着』『希望』にあふれる企業集団を作り、当社グループが持続的に発展していくことを目指す」という内容だ。

このうち「KOBELCOの6つの誓い」とは、

1)高い倫理観とプロ意識の徹底ーー私たちは、法令、社内ルール、社会規範を遵守することはもちろんのこと、高い倫理観とプロとしての誇りを持って、公正で健全な企業活動を行います。
2)優れた製品・サービスの提供ーー私たちは、安全かつ安心で、優れた製品・サービスを提供し、社会に貢献します。
3)働きやすい職場環境の実現ーー私たちは、安全で安心して働くことができる職場環境を実現します。また、一人ひとりの人格・個性・多様性を互いに尊重し、それぞれが最大限の能力を発揮して活き活きと働ける職場環境を実現します。
4)地域社会との共生(説明略)
5)環境への貢献(説明略)
6)ステークホルダーの尊重(説明略)=以上、神戸製鋼所ホームページから抜粋

オルタナ編集部の取材によると、神戸製鋼が「KOBELCOの約束」を公表した時点で、すでに社内では事件の火の手がかなり回っていた。その経緯を時系列で追ってみよう。

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オルタナ編集部

サステナブル・ビジネス・マガジン「オルタナ」は2007年創刊。重点取材分野は、環境/CSR/サステナビリティ自然エネルギー/第一次産業/ソーシャルイノベーション/エシカル消費などです。サステナ経営検定やサステナビリティ部員塾も主宰しています。

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