環境劣化の「低減」ではなく「逆行」を目指す新概念

もりひろし
新語ウォッチャー

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サステナビリティ(持続可能性)の概念を一歩進めた、リジェネレーション(再生)という新概念が注目されている。

サステナビリティ概念だけでは地球課題の根本的解決には到達できないとする危機感が背景にある。コスメブランドのLUSHのように新概念を理念として掲げる企業も現れた。

従来的なサステナブル概念を掲げる施策が「環境劣化の低減」に主眼を置きがちであるのに対して、リジェネレーション概念では「劣化を逆行させて再生的・繁栄的な循環につなげる」ことを目指す。

つまり前者がマイナスを少なくする着想、後者はマイナスをプラスに転じる着想といえる。着想の元になったのは、地球の生態系が長い時間をかけて獲得した自己組織化や自己再生の仕組みとされる。

新概念を読み解くうえで重要なのが「全体的な共生関係」に着目する考え方だ。これまでのように個々の最適化を目指す方法では不十分で(例:バイオ燃料の普及がむしろ森林破壊を生む状況など)、個々の要素が共存・共生するシステムをうまく設計する必要がある。

そのためには、人間と自然を対立関係ではなく共生関係として捉える着想も重要となる。

もりひろし
新語ウォッチャー
新語ウォッチャー。国語辞典の新項目執筆を中心に活動。代表的な連載に「現代用語の基礎知識」の流行観測欄(2010年版~)など。

2020年8月5日(水)16:49

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