ダノンジャパンは6月16日、日本の大手消費財メーカーおよび食品業界で初となるBコーポレーション(以下、B Corp)認証を5月に取得したことを発表した。B Corpとは、米非営利団体B Labが運営する国際的な認証制度で、社会や環境に配慮した事業活動において一定の基準を満たした企業のみに与えられる。(オルタナ副編集長=吉田広子)
B Corpの「B」は、英語の「Benefit(ベネフィット:便益)」を意味し、株主だけではなく、従業員や顧客、社会や環境に対して便益を生み出すことが企業の成功であると定義している。
6月8日現在、世界で3350社以上、日本ではダノンジャパンのほか、シルクウェーブ産業、石井造園、日産通信、フリージア、泪橋ラボが認定を受けている。厳しい審査を経て認証を取得できるのは、申請者の5%に満たないという。
認証を希望する企業は、B Labに調査票を提出し、「ガバナンス」「従業員」「コミュニティ」「環境」「顧客」の5つのカテゴリーでパフォーマンスの評価を受ける。
合計約200点のうち最低80点を獲得し、そのうえで監査を受ける必要があるが、ダノンジャパンは総合点数85.3点を獲得した。
特にガバナンスにおける「ミッションとエンゲージメント」、従業員カテゴリーの「健康、ウェルネス、安全」、コミュニティの「市民参加と支援」の項目で、ベンチマークと比較して高いスコアだったという。
認証を得た企業は、3年ごとに継続的な改善を目的に再評価を受ける必要があり、法的な項目においても準拠していることが義務付けられる。
ダノンが世界120を超える市場で展開する事業の連結売上30%以上の子会社がすでにこの認証を取得しており、今回のダノンジャパンの認証取得は24番目のものとなる。