平均年齢61歳のエコ集落

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2011年2月上旬に開催された低炭素杯では、環境大臣賞・準グランプリを受賞した

平均年齢61歳。「限界集落」一歩手前の鹿児島県出水市六月田町。だが、集落全体で環境活動に取り組み、地域を活性化させることに成功している。CO2削減目標を共有し、コミュニケーションが生まれることで一人暮らしの高齢者が生き生きと生活できるのだという。

58世帯170人が住む小さな集落・六月田町では、2006年4月から集落全体で、CO2削減活動に取り組んでいる。自治会には環境部を置き、毎月、班長が各世帯からCO2排出量と光熱費のデータを回収し、省資源・省エネ活動の実績を評価する。住民へは、有線放送を使って結果報告している。

「水道元栓をしぼって使う」「火が通りやすいように野菜は小さく切る」「LED照明の導入で節電できた」など、各家庭のアイデアを集落全体で共有している。06年度を基準に、毎年マイナス10%のCO2削減目標を達成し続けている。

07年度からは、環境活動が楽しく身近なものになるようにと「エコ年輪18活動」を開始した。週に一度、一人暮らしをする高齢者を訪ね、省エネ活動の状況確認や健康管理を行ったり、子どもたちとケナフの葉書を作ったりしているという。家庭目標を連続3カ月達成すると家族写真を撮ってプレゼントするという「エコ達人制」も導入した。

環境カウンセラーで自治会長を務める松田正幸さん(64)は、「集落全体でエコ活動を行うことで、共通の話題が生まれ、住民が元気で仲良く生活できるようになった」と語る。

出水市は、2011年に入って出水市の養鶏場で鳥インフルエンザの陽性反応が出るなど、落ち込む出来事もあった。だが、CO2削減という共通の目標を持ち、互いにコミュニケーションが取れているので、町全体が前向きに一丸となっているそうだ。

取り組みを始めた当初は、「面倒くさい」「なぜ私たちがやらなければならないのか」など、反対の声が多かった。しかし、根気強く、ビデオや講話の学習会を繰り返し実施したことで、少しずつ環境問題に関心を持つ人が増えてきたという。

今では、一世帯当たりの光熱費削減金額は、年間42000円(2009 年度)にも上る。浮いた光熱費で、温泉旅行や趣味を楽しんでいる夫婦もいるそうだ。六月田町では、目標を共有することで人と人とがつながり、環境活動が元気の源になっているようだ。(オルタナ編集部=吉田広子)

2011年2月15日(火)12:21

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