稼動原発付近で高い小児ガンのリスク

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北ドイツのグローンデ原子力発電所

【ドイツ=田口理穂】稼動中の原発の各周囲5キロ圏内に住む5歳未満の子どもはガンや白血病が通常の倍以上発生している――。福島第一原発の事故を受けて、ドイツ連邦放射線防護庁(BfS)による調査結果が改めて注目を集めている。ドイツで稼動している原発16基の周辺を調べたもので、国平均の発生率は17人だが、5キロ圏内では37人と多かった。同調査は、1980年から2003年 まで実施され、2007年12月に発表された。

12人の専門家が対象地域を25メートルに区切って調査したところ、事故もなくただ稼動している原発の近くにいるだけで、危険性が高まることがわかった。この結果について、同庁はこれまでの世界各国での調査を裏付けるものとし、「近くに住めば住むほど発生率が高いことが証明された」と記した。

しかしBfSは後日のプレスリリースで「原発と白血病との関連性は示唆されるが、証拠はない。議論が必要」と補足。放射線防護委員会(SSK)は「この調査は方法的に弱いところが多々ある」とし、連邦環境省は2008年「原発付近5キロ以内に住む子どものガンは統計的に見て多い、という調査結果は正しい。しかしそれが原発からの放射線によるものだとは説明できない」とした。

調査の信頼性について3人の専門家に鑑定を依頼していたBfSは、2010年9月、鑑定の結果、特性リスクの証明など結果の解釈について問題があるとしながらも、調査の実施方法と結果については妥当だと発表している。

2011年5月2日(月)22:09

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