避難所に「緑のカーテン」設置で夏支度

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井戸川克隆双葉町長も植え付け作業に参加

福島原発事故の影響で福島県双葉町が役場機能ごと避難している旧騎西高校(埼玉県加須市)に、「緑のカーテン」が設置された。町民とボランティアが協力して、5月14日にネットを張り、21日にヘチマ、ニガウリ(ゴーヤ)、オカワカメの苗を植え付けた。ひさしが無く夏季に高温になる教室で、少しでも快適に暮らせるようにする工夫である。

NPO法人 緑のカーテン応援団は「仮設住宅×緑のカーテン」プロジェクトの第一弾として、旧騎西高校のほか、22日には宮城県多賀城市の仮設住宅にも緑のカーテンを設置。室温上昇防止とともに、住民の心に及ぼす良い影響を期待している。

旧騎西高校では、同NPOと「双葉町への緑の支援実行委員会」が共催で、校舎や体育館に緑のカーテンを設置した。植え付け作業に先立ち、同NPOの菊本るり子理事が、植物の蒸散作用によって室温の上昇が抑えられる仕組みなど、緑のカーテンの概要を説明した。都内の小学校で夏ごとに実践してきた菊本理事によると、緑のカーテンは室温上昇を約3℃抑える上に、体感温度も下げる。非常に暑い日でも、窓に葉っぱがそよぐ教室の生徒だけは、暑さを訴えなかったという。

加須市は暑さで全国的に知られる熊谷市に近く、東北から来た町民には厳しい夏となりそう。各教室にエアコンが整備される予定だが、緑のカーテンで遮熱すれば冷房の効率がよくなり、省エネにつながる。双葉町の井戸川克隆町長は作業前のあいさつで、「化石燃料や原子力に頼らなくてもやっていけるという試みが、ここから発信されることは非常に嬉しい」と述べた。

町民の多くは、自然豊かな双葉町で日常的に野菜を育てていたが、避難先で緑や土と触れ合うのは今回が初めてだったという。加須市や地元農協など6団体からなる「双葉町への緑の支援実行委員会」は、地域のムギ収穫を待って畑を借り、双葉町専用の「菜園」を提供することも検討中だ。(瀬戸内千代)

2011年5月23日(月)15:41

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