美浜原発からの風船、120km南東まで到達――市民団体調査

美浜原発(左上)から飛ばした風船が見つかった地点をプロットした地図

福井県敦賀市の関西電力美浜原発から風船を飛ばして事故発生時の影響をシミュレーションしている市民団体は6日、調査の途中集計結果を発表、岐阜県や愛知県にかけて広範囲に放射能が拡散する可能性を指摘した。

調査は3日午前、岐阜や愛知の有志ら約40人が集まり風船1000個を美浜原発近くの海岸から飛ばした。風船を拾った人から連絡を受けて時間や落下地点を確認、オンライン地図上にプロットしている。

当日は晴れで北北西の風が強く吹き、正午すぎには南東に約60km離れた岐阜県垂井町で最初の風船が見つかり、午後1時にはさらに50km東で大規模団地がある愛知県春日井市の高蔵寺駅近くで発見された。

6日時点で岐阜県を中心に48個を確認。50km離れた滋賀県米原市から、最も遠くて120km南東の岐阜県瑞浪市に達していた。

参加団体「さよなら原発ぎふ」は「風船を大きいものにすれば愛知県でも発見例がたくさん出たと思われる。

福井の原発で何かあったら西端を滋賀県米原市、東端を瑞浪市とする扇上に広がると考えてよく、愛知にはほぼ確実に到達すると考えたほうがいい」などと分析している。最終結果は11日に岐阜市で行う脱原発パレードで公表する予定。(オルタナ編集委員=関口威人)

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オルタナ編集部

サステナブル・ビジネス・マガジン「オルタナ」は2007年創刊。重点取材分野は、環境/CSR/サステナビリティ自然エネルギー/第一次産業/ソーシャルイノベーション/エシカル消費などです。サステナ経営検定やサステナビリティ部員塾も主宰しています。

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