記事のポイント
- キリンの磯崎功典会長CEOが、CSVを社内で浸透させたポイントを語った
- キリンは2013年に日本で初めてCSVを名称に使った部門を立ち上げた
- 磯崎会長CEOは、「おもしろさ」がないとCSVは浸透しないと指摘した
国連グローバル・コンパクト・ネットワーク・ジャパン(GCNJ)は11月6日、年次シンポジウムを開いた。GCNJ代表でキリンの磯崎功典会長CEOが登壇し、CSVを社内で浸透させたポイントを語った。磯崎会長CEOは、「おもしろいストーリーを語らないとCSVは社内に浸透しない」と言い切った。(オルタナ輪番編集長=池田真隆)

GCNJは、国連グローバル・コンパクトが掲げる、人権・労働・環境・腐敗防止を日本で推進するイニシアティブだ。加入企業・団体は、2025年10月末時点で670社を超える。
今年6月に、新代表理事として、キリンの会長CEOである礒崎氏が就任した。礒崎氏は、キリンビールの社長だった2012年に、CSVを経営の軸に掲げるべきだとキリンホールディングスの取締役会に提案した。同社は翌年の2013年に日本で初めてCSVを名称に使った部門を立ち上げ、CSV経営を本格化した。
礒崎氏は2015年にキリンホールディングスの社長に就任し、CSVの推進を続けた。2024年からは同社の会長CEOを務める。
年次シンポジウムに登壇した、礒崎氏は、キリンがCSVを掲げた経緯と社内浸透に向けて取り組んできた活動を語った。「CSVはおもしろいストーリーで語らないと社員に理解してもらえない」と強調した。講演の内容をまとめた。
■キリンがCSVを掲げたきっかけは「311」
■「アルコール問題が『1丁目1番地』の課題」
■「CSVはおもしろくないと伝わらない」
■国産ホップ栽培、担い手も育てる
■トップがコミットすることで社員の自信に

