小林製薬と神戸市、使用済みカイロの回収・再利用を本格化へ

記事のポイント


  1. 小林製薬と神戸市が、使用済みカイロを回収し再利用する実証実験を推進中だ
  2. 昨年2~5月の第1期では、目標を大きく上回る約3.3トンのカイロを回収した
  3. 反響を受け昨年12月から第2期を開始。さらなる資源循環社会の実現を目指す

小林製薬(大阪市)は神戸市と共同で、使用済みのカイロを回収し、鉄鋼原料として再利用する実証実験「めぐるカイロプロジェクト」を推進している。昨年2~5月の第1期では、目標を大きく上回る約3.3トンのカイロを回収した。利用者からの反響を受け、昨年12月からは回収拠点や期間を拡充した第2期を順次開始している。同社は本プロジェクトを通じ、資源循環型社会の実現に向けた取り組みをさらに広げていく考えだ。(オルタナ編集部=川原莉奈)

回収拠点や期間を拡充し第2期を順次開始している「めぐるカイロプロジェクト」

カイロの多くは使い捨てタイプで、使用後は廃棄されるのが一般的だ。廃棄時の環境負荷に加え、「そのまま捨てることに抵抗を感じる」という声もあり、活用方法が課題となっていた。

「めぐるカイロプロジェクト」は、使い捨てカイロに含まれる鉄粉に着目し、廃棄されてきた使用済みカイロを新たな資源として活用する実証実験だ。

神戸市内の資源回収ステーション「エコノバ」に専用回収ボックスを設置し、メーカーを問わず一般的な使い捨てカイロを回収している。回収後は解体・分別を行い、鉄粉を還元処理することで、鉄鋼製品の原料として再利用する。

昨年2~5月に実施した第1期では、神戸市内のエコノバのうち、36か所に回収ボックスを設置した。当初の回収目標量1トンを大きく上回る約3.3トンのカイロを回収し、鉄鋼原料の元となるペレットへと再生処理された。

アンケートでは、約9割の利用者が「今後もカイロの回収を継続した方がよい」と回答し、そのうち約4割が「通年での実施」を希望したという。

こうした結果を踏まえ、昨年12月に始まった第2期では、回収拠点や実施期間を拡充し、より多くの市民が参加できる体制を整えた。同社広報によると、1月20日現在、一部の回収拠点で既に約500kgを超えるカイロを回収しているという。

他地域への展開を含めた今後の取り組みについては、「現時点では未定だが、今回の実証実験の結果を踏まえ、社内で協議していく」(同社広報)としている。

kawahara

川原莉奈 (オルタナ編集部)

早稲田大学理工学部卒業後、大手自動車関連メーカーで7年間勤務。その後、「全く異なる世界を見てみたい」との思いからフリーランスに転身。ファッション・ライフスタイル系のWebメディアでデスク、エディター、ライターを務める。2023年からは、並行してNPO法人にてWebデザインや広報を担当し、社会課題への関心を深める。ライターとしてのモットーは「複雑なテーマを整理し、シンプルに伝えること」。

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