上田環境次官「複雑な政策より明確なワンワード」

記事のポイント


  1. 脱炭素だけでなく、資源循環など環境政策に求められる課題は増えてきた
  2. 環境省の上田康治・事務次官は、「規制的なアプローチでは限界がある」と指摘
  3. 方針を示す分かりやすい「ワンワード」を打ち出すことが重要だと語った

脱炭素だけでなく、資源循環や生物多様性など環境政策に求められる課題は増えてきた。環境省の事務方トップ上田康治・事務次官は、「従来の規制的なアプローチでは限界がある」と指摘した。複雑な政策よりも分かりやすい「一言」が社会を動かすと語る。(聞き手・オルタナ輪番編集長=池田真隆)

環境政策を理解してもらうには、まず方針を一言で
打ち出すことが重要だと語った 写真:廣瀬真也

――環境配慮型の製品やサービスが選ばれるためには何がカギだと考えますか。

カギは「環境コストの内部化」と「需要サイドの変革」だと考えます。環境価値を市場に内部化し、環境配慮型のサービスが競争優位性を持つ市場環境を整備することが不可欠です。

環境省ではグリーン購入法により、国や自治体が環境配慮型製品を優先的に調達することで市場形成を促してきました。再生紙は典型例で、白色度や古紙配合率といった明確な基準を設け、政府が率先調達することで市場が拡大しました。

さらにグリーン契約法では、電力調達において価格だけでなく、ライフサイクルCO2や発電プロセスの環境配慮を評価軸に加えています。価格競争から総合評価方式への転換であり、需要側から供給側への政策シグナルです。

カーボンニュートラルやスコープ3、LCA(ライフサイクル評価)といった専門用語は一般消費者には難解です。環境省では、政策を短く分かりやすい言葉で説明していくことが大切であると考えています。

■専門用語使わず平易な言葉で
再エネ批判に対策パッケージ
脱炭素への転換「揺るがない」

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M.Ikeda

池田 真隆 (オルタナ輪番編集長)

株式会社オルタナ取締役、オルタナ輪番編集長 1989年東京都生まれ。立教大学文学部卒業。 環境省「中小企業の環境経営のあり方検討会」委員、農林水産省「2027年国際園芸博覧会政府出展検討会」委員、「エコアクション21」オブザイヤー審査員、社会福祉HERO’S TOKYO 最終審査員、Jリーグ「シャレン!」審査委員など。

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