記事のポイント
- 日比谷花壇は、本店の所在地である千代田区の「ちよエコ未来企業」に登録した
- その取り組みの一環として、再エネ100%のクリスマスツリーが登場した
- 連携自治体・嬬恋村の電力とモミの木を活用し、脱炭素社会への貢献を目指す
日比谷花壇(東京・港)は、本店の所在地である東京・千代田区の環境政策に賛同し、6月に「ちよエコ未来企業/ちよエコ未来事業者」として登録した。その取り組みの一環として、このほどサステナブル・クリスマスツリーが登場した。電力を再エネに切り替える「Eサイクルちよだ」を通じ、連携自治体である群馬県嬬恋村の再エネとモミの木を活用した。地域振興と環境配慮を両立する新たな空間演出の試みだ。(オルタナ編集部=川原莉奈)

千代田区は、2050年ゼロカーボンおよびゼロ・ウェイスト、2030年ネイチャーポジティブを目標として掲げている。その実現に向け、事業者の環境配慮行動を後押しする制度が「ちよエコ未来企業/ちよエコ未来事業者」だ。区が定めた17の宣言項目のうち、9項目以上を選択し、実践することが求められる。
日比谷花壇は、宣言項目の一つである「再エネ電力への切り替え」を実践し、CO2排出量の削減を目指している。その手段として活用しているのが、連携自治体で発電された再エネを区内事業者に供給する同区の仕組み「Eサイクルちよだ」だ。
今回のクリスマスツリーでは、この仕組みを通じて、連携自治体の一つであり、国内有数のモミの木の産地でもある群馬県嬬恋村の再エネ電力を使用するとともに、同村産のモミの木を採用した。

同区の取り組みについて、日比谷花壇ブランドコミュニケーション室の松本庸ディレクターは、「17の具体的なアクションプランが明示されており、自分たちのすべきことを考えやすい点が良い」と評価する。
さらに、「単に再エネ化するだけでなく、その電力の一部が発電所のある自治体の振興や活力化の原資として使われる仕組みとなっている点がポイントだ」と語った。

ツリーを彩るオーナメントにも、環境に配慮した素材を用いたペーパーオーナメントを採用している。価格は25万円(税別・送料別、オーナメント一式含む)で、日比谷花壇公園本店で展示販売している。



