チャレンジ精神を失っていないか?【実践CSR経営】

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関 正雄(株式会社損害保険ジャパン CSR 部 上席顧問)

日本のCSR元年と言われた2003年からちょうど満10年になる。まさにこの10年、日本のそして世界のCSRは大きく進化した。個人的な思いや感慨も含めて、CSRの今昔を振り返ってみたい。

筆者が社内で地球環境部に異動となり、CSR推進部門に関わり始めたのは2001年だから、もう12年になる。2003年には、部署名をCSR・環境推進室に変更した。当時、CSR 室だけでは何の部署か社内で全くわかってもらえないだろうとの考えからだった。今なら、CSR室だけで十分通用する。それだけ日本企業の間でも当たり前の部署になったということだ。

2000年はCSRの歴史にとって原点ともいうべき年だった。同年に発足した国連グローバルコンパクトは、今や10,000の署名機関を擁する世界最大のCSRのイニシアチブにまで成長した。同じく2000 年に発表されたGRI ガイドラインも、CSRレポート作成の基準として瞬く間に企業の間で利用が広がり、今や事実上の国際標準となった。例をあげればキリがないほど、その当時と比べればCSRはずいぶんメジャー化したし、ガイドラインや推進ツールも至れり尽くせり、格段に整備された。明らかにCSRはレベルアップし、進化している。まさに「時代」は変わった。

しかし、その進化の過程で失われたものもあるのではないだろうか。最近、「CSR担当者の疲弊感」がよく話題になる。CSRレポートの要求水準が上がり、作成基準は詳細化する。人権、紛争鉱物、統合報告書など、次々に新しい取り組み課題が出てくるし、地道な社内浸透にも力を入れなければならない。「CSR かくあるべし」という有識者の導きや、溢れるほどの情報の洪水の中で、多忙かつ窮屈な思いで毎日を送っているCSR 担当者が多くなっているように思う。

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2014年7月22日(火)10:51

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