オルタナ41号(2015年6月29日発売)ダイジェスト

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今号の表紙:松本 晃(まつもと・あきら) カルビー会長兼CEO。1947年、京都生まれ。ジョンソン・エンド・ジョンソン社長を経て現職。カルビーは、日本で最初に「2020年までに女性管理職比率30%」を達成することを目指し、女性活用に取り組んでいる。「なでしこ銘柄」には、2013年度から2年連続で選定されている

今号の表紙:松本 晃(まつもと・あきら)
カルビー会長兼CEO。1947年、京都生まれ。ジョンソン・エンド・ジョンソン社長を経て現職。カルビーは、日本で最初に「2020年までに女性管理職比率30%」を達成することを目指し、女性活用に取り組んでいる。「なでしこ銘柄」には、2013年度から2年連続で選定されている

◆feature story 1

「なでしこ」な会社のつくり方

女性活躍推進企業を選び、投資対象として紹介する「なでしこ銘柄」が多くの企業経営者の関心を集めている。株価が上がるという「ニンジン」の効果のほどはさておき、多くの企業で女性活躍推進の取り組みが始まったことは評価できる。だが、その取り組みも緒に就いたばかりだ。本当の意味で「なでしこ」な会社になるための戦略やノウハウをまとめた。

・CEOの号令で「女性に甘くない」施策(ダイキン工業)
・ルノーが変えた日本の企業文化(日産自動車)
・「男性主導」の社風根本から改革へ(ブリヂストン)

<欧州最前線>取締役の女性比率40%法制化を目指すEU
欧州連合は、EU2020経済戦略の中で、取締役女性比率40%という目標を設定し、加盟各国に様々な施策と予算で、その推進を促す。未達成加盟国への厳しい制裁も込めた法案も審議中だ。より多くの女性が「決定権あるポスト」に就ける社会を目指す欧州の最前線を追う。(栗田路子=ブリュッセル、稲葉霞織=アムステルダム)

<米国最前線>過去最高の女性CEO数価値向上の原動力に
米国の女性の社会進出は1970年代から徐々に増えてきたが、女性管理職比率は世界の主要45カ国中37位(22%)と意外に低い。だが、米上位500社のうち女性がCEOを勤める企業数は26社と過去最高を記録し、突出した活躍をする女性CEOやエグゼクティブの例が増えている。(寺町幸枝)

◆alterna person

松本 晃(カルビー会長 兼 CEO)
多様性なき企業に明日は無い

「なでしこ銘柄」が注目を浴びているといっても、日本の大企業の多くでは、女性活用の道は緒に就いたばかりだ。そうした中、同銘柄に2年連続で選定されたカルビーの松本晃・会長兼CEOは、「ダイバーシティ(多様性)なき企業に明日は無い」と言い切る。その理由は「やらなければ会社が滅びる」と、見事なまでに明快だった。
★松本会長のロングインタビューを試し読みできます⇒ http://www.alterna.co.jp/15362

◆feature story2

ベン&ジェリーズ 米「社会的企業」の草分け

社会変革(ソーシャル・イノベーション)を会社の使命とする「社会的企業」が1970年代、米国で続々と誕生した。「ベン&ジェリーズ」(B&J)は、パタゴニアやアヴェダなどとともに、その草分けの一つとされる。アイスクリームでどのように社会を変えるのか─。バーモント州の本社を取材した。

◆Social Design Gallery
砂漠化する地球、消えたアラル海
一面の星空をバックに、錆びた廃船の写真。ウズベキスタン北西部の町ムイナクで撮影したものだ。アラル海に面していたことからかつては漁業の町として栄えていたものの、旧ソビエトによる灌漑政策の失敗により砂漠化してしまった。座礁した船を移動した湖岸まで運ぶことができず朽ちた姿が映されている。(川端嘉文)

◆art
高橋さとみの切り絵ワールド――未来へ
新たな発明も未来を作るけれど、人を育てること・教えること・伝承することも社会を地球を創ることになるのだろう。

◆オルタナ魂
CSRは単なる「責任」ではない
CSRの「R」はResponsibility。response+abilityの語源の通り、「反応する能力」「対応力」が本来の意味です。CSRとは、社会のニーズやウォンツ、変化をつかみ、それに対応することなのです。

◆columns
オルタナティブ経営論――日本企業にとって「人材」とは何か?
田坂広志

日本型経営において「人材」とは何なのか。端的に表しているのが、能力観の違いである。商品価値ととらえる欧州や米国と異なり、日本では社員が職業人としてよい人生を送るための「糧」だった。腕を磨くという次元を超え、果ての無い「道」を究める思想が日本の人材観にはある。

エゴからエコへ――「コンビニの棚」
田口ランディ

神奈川県の辺境にあるこの湯河原町にも、コンビニエンス・ストアの生存競争が繰り広げられ、いくつもの店舗が淘汰されていった。家から仕事場に向かう途中、ついふらりと寄ってしまうコンビニ。実は棚を眺めるのが趣味だ。

◆social business around the world
[欧州編/スイス]大地と一体化、超省エネの丸い家
スイスでも日本と同様に、快適な省エネ住居への関心が益々高まっている。屋根を土で覆い、大地と一体化したようなアースハウス(大地の家)も興味深い試みだ。傾斜や起伏のある土地を掘って家を作り、その土を屋根に被せる。土は家の断熱を向上させ、緑化すればCO2削減にも一役買う。アースハウスは、スイス人建築家、ペーター・フェッチ氏が考案した。スイスを中心にドイツなども含め、現在までに90軒以上建てられている。(岩澤里美=チューリヒ)

[アジア・オセアニア編/フィリピン]40億人の格差を正す、廃棄パソコンのリユース
国際電気通信連合(ITU)によれば、世界人口の約6割にあたる40億人が、いまだインターネットにアクセスできない状況にある。情報格差は大きな生活の格差を生み出してしまう。NPO法人Class for Every one(C4E)は、パソコンの国際的なリユースサービスを通じて、平等な機会の創出に取り組んでいる。(瀬戸義章)

[北米編/米国]ネットオークションでNPOの資金調達
今年4月、老舗オンラインオークションサイト「eBay(イーベイ)」で、「ファーストアップルオークション」が行われた。目玉のアップル初代コンピューター「Apple-1」の最終落札額は23万6千ドル(約2800万円)。売上の一部は、「ALS(筋萎縮性側索硬化症)」の啓発活動や研究費用に寄付されるという。(寺町幸枝)

ソーシャルデザイン最前線
「出所後の若者更生」と「犬の殺処分」という二つの社会課題を組み合わせて解決した事例紹介。ドッグフードブランドのペティグリーが行った「First Days Out(出所初日)」は、出所後の少年に殺処分間際だった犬を紹介し、彼らが犬と暮らしながら更生していく様子をドキュメンタリーにおさめた。(福井崇人)

◆agriculture
農業トピックス(西村ユタカ)
「都市生活者もファーマーに」ほか

日本農業常識と非常識の間――真の環境保全型農業とは
徳江倫明

4月24日、25日のまる2日間をかけて、有機農業やオーガニックマーケットの普及・拡大を目的に「第2回とことんオーガニックシンポジウム2015」を行った。1日目502人、2日目387人、延べ889人の参加となり、改めて有機に対する関心の高さを感じさせた。

◆forestry
林業トピックス(編集部)
「『鳥獣被害』解決策を模索」ほか

「森を守れ」が森を殺す――林業理解は「森のようちえん」から
田中敦夫

鳥取県が、全国初の「森のようちえん」認証制度を創設した。これは運営団体に対する公的補助事業の一環である。「森のようちえん」は欧州では長い歴史があり、幼少期から森林体験をすることで、理解を深める意図がある。森林活用や山村振興の観点からも注目が集まる。

◆fishery
漁業トピックス(瀬戸内千代)
「築地市場の豊洲移転に暗雲」ほか

人と魚の明日のために――ウナギビジネスに沸くミャンマー
井田徹治

ミャンマーは今、ウナギビジネスに沸いている。バイカラウナギの漁獲量も減り、危機的状況だと学者は警鐘を鳴らすが、高値で売れることから歯止めがかからない。これらは中国などを経由し、最終的には日本で消費される。日本のウナギ消費が、生態や資源量すらわかっていない熱帯の生態系にまで影響をおよぼしている。

◆columns
オルタナティブな空間――佐賀市の歴史地区を再生する
馬場正尊

佐賀市は、長崎街道・柳町を景観保存地区に指定し、再生に取り組む。江戸末期から大正時代の建物を残すこの地区に、10の新しいテナントが入り、この春から営業を始めた。町内会のようなマネジメント組織も生まれ、今後エリア・リノベーションのモデルとして期待できるだろう。

欧州CSR最前線――「社会」「環境」「経済」への責任を
下田屋毅

欧州・デンマークの企業、ノボノルディスクはトリプルボトムラインを企業の経営方針とするCSRの世界的リーダーだ。国際的な人権規約に基づいて評価を行い、改善に努める。そのほか、責任ある調達やWWFと協定したCO2削減目標など取り組みは多岐にわたる。TBLを実践する好事例と言える。

◆alterna S presents
オルタナティブな若者たち
社会復帰への「ホームドア」

NPO法人Homedoor(大阪市)は、大阪市内のホームレス問題と放置自転車の両問題を解決する。路上生活者や生活保護受給者に就労の機会を提供し、放置自転車対策の一環で、シェアサイクルを運営する。2010年に任意団体を設立し、今年で6年目となるが、行政や企業と連携し、社会復帰へのドアを広げている。(池田真隆=オルタナS副編集長)

KIYOの哲学 実践編 南 清貴
日伊の発酵調味料で味わい深く

日本の代表的な調味料の一つである味噌は、中国にあった醤(ひしお)が飛鳥時代(6世紀頃)に朝鮮半島を経て日本に伝わり、独自の製法によって完成度を高めていったといわれている。

エコでヘルシーな食空間 岡村貴子
「ポートランド流」に野菜を味わう

米国西海岸のオレゴン州ポートランドは、人口に対して飲食店の数が多いことから別名「ガストロポリス・食の都」と呼ばれている。飲食店が星の数ほど並ぶこの場所で、多くの地元民に愛されているのがジョン・ダボーダ氏がオーナーシェフを務める「navarre(ナヴァー)」だ。

エシカル・ファッションの旗手たち 生駒芳子
3Dプリンターが生む未来型アクセサリー

複数ある「エシカル」の定義の中に、「無駄を出さない」という項目がある。消費量を想定して割り出される生産量には、無駄が生じることが多い。工場の端に、大量生産されつつ消費されない衣服の山が打ち捨てられている─そんな風景もメディアで報じられる。そこで、未来のものづくりはどうなるべきか─と模索が始まるわけだが、そうした問いへの一つの答えが、「3Dプリンター」による少量、中量、つまり適量のものづくりだ。

東京ポタリング 山本修二
空が広く、水と緑が豊かな東村山市内をぐるり散策

折りたたみ自転車の特性を生かして、西武新宿駅から東村山駅までは電車で移動した。ものの1分で組み立て、西口から出発。空は広く騒音も少ない。都心から電車で30分弱とは思えぬ心地良さ。

世界のエコホテル巡礼 せきねきょうこ
自然に逆らわない環境型リゾート

インド洋に浮かぶ1200もの島。モルディブはその島の多くがリゾートになっている「ワンアイランド・ワンリゾート」の代表格である。20年も前に、「あと50 年も経てばモルディブの島々は海底に沈んでしまうかもしれない」という環境学者たちの懸念が世界で騒がれた。

オルタナセレクト(編集部=佐藤理来)
エシカルに夏の短夜を楽しむ

「夏は夜」。透けた光を楽しむ照明やクラフトビール、バスグッズなど夜ならではのアイテムを集めました。暑い季節ですが、折角なら夏の短夜を味わってみては。

「こころざし」の譜 希代準郎
母からの思いがけない贈り物

底冷えのする暗い夜だった。山には骨ばった枝ばかりが広がっている。嫌なことでも起こらなければいいが、と不吉な思いに囚われながら八重は食器を洗っていた。突然の電話のベルが八重を怯えさせた。こんな時、夫がいてくれたらと思うが、亡くなってもう3年になる。

グリーン経営者フォーラム
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◆award
住友理工 学生小論文アワード  最優秀賞は福屋実希子さんら(法政大)
住友理工は大学生・院生向けに、「住友理工 学生小論文アワード」を開催した。小論文のテーマは、「これからの男女共同参画とは」。最優秀賞には、企業に女性が活躍できる組織風土への転換を求めた、法政大学人間環境学部3年の福屋実希子さんらのチームが輝いた。

◆低炭素杯、ファンケルに最優秀ストーリー賞
地域・学生・企業などによるCO2削減活動を表彰する「低炭素杯2015」の全国プレゼン大会と表彰式が2月に開かれ、ファンケル(横浜市)の「従業員に優しく、役員に厳しい」環境活動が「最優秀ストーリー賞」に選ばれた。

◆住友理工 学生小論文アワード
住友理工は大学生・院生向けに、「住友理工 学生小論文アワード」を開催した。小論文のテーマは、「これからの男女共同参画とは」。最優秀賞には、企業に女性が活躍できる組織風土への転換を求めた、法政大学人間環境学部3年の福屋実希子さんらのチームが輝いた。

◆「グローカル企業」のCSRとは何か(ファーウェイ・ジャパン)
ファーウェイは、170か国以上でICT(情報通信技術)ソリューションとサービスを提供し、世界の人口の3分の1が利用する通信インフラをサポートするグローバル企業だ。世界各地で、ICTイノベーションを通じてすべての人が平等に情報へアクセスできる社会を目指している。その日本法人であるファーウェイ・ジャパンの王剣峰代表取締役社長に、日本におけるCSRのあり方について聞いた。

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  • 「なでしこ」な会社のつくり方
  • 「なでしこ銘柄」が企業経営者の関心を集めている。株価への効果のほどはさておき、女性活躍推進の取り組みが始まったことは評価できる。「なでしこ」な会社になるための戦略やノウハウをまとめた。
  • 松本 晃(カルビー会長兼CEO)「多様性なき企業に明日は無い」

2015年6月23日(火)8:26

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