世界の食料廃棄問題に迫る映画「0円キッチン」

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世界で生産される食料の約3分の1は食べられずに廃棄されるという。こうした「廃棄食料」=フードロスをなくしたいと願い、捨てられた食材を調理しながら欧州を旅したドキュメンタリー映画「0(ゼロ)円キッチン」(2015年、オーストリア作品)が明日21日から公開される。来日したダーヴィド・グロス共同監督が13日に都内で取材に応じ、「日本にはモッタイナイの精神文化がある」と日本の貢献にも期待を込めた。(オルタナ編集委員=斉藤円華)

■廃棄食料を「ごちそう」に

映画「0円キッチン」から (C)Mischief Films

映画「0円キッチン」から (C)Mischief Films

映画では監督自らがハンドルを握り、移動式キッチンを備えたディーゼル車で欧州5か国を旅する。燃料は軽油ではなく、行く先々で譲り受けた廃食油だ。5千キロの旅で680リットルの廃食油を消費した。そしてスーパーのゴミ箱や冷蔵庫などから発掘した690キログラムの廃棄食料を、見た目も美しい「ごちそう」へと再生。団地住民やベルギーにある欧州議会の食堂などで振る舞った。

「フードロスは重い問題だが、(ゴミ箱から廃棄食材を救出して料理にする)プロセスは面白い」とグロス氏。生産者や流通、消費者、行政など、問題にかかわる全ての層に関心を持ってもらえるよう、告発や批判のトーンは極力抑え、楽しく見せることを意識したという。

出身地のザルツブルグで「ゴミ箱を開けると廃棄食料の多さにびっくりした」監督は、それを調理して街頭で振る舞う様子を動画で配信。それがTV局の目にとまり、キッチンカーで欧州を旅する企画に発展し映画化された。

■日本は「モッタイナイ」で解決を

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2017年1月20日(金)12:04

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