英国で一般人の「コロナボランティア」50万人出動へ

英国政府が3月24日、新型コロナウイルスの医療現場を助ける25万人規模の支援ボランティアを一般から募ったところ、発表後24時間あまりで50万人の応募が集まった。同国は23日、不要不急の移動を全て禁じる3週間の「ロックダウン」に入った。医療現場も崩壊の瀬戸際にあり、引退した医師や看護師と医学生を合わせ3万5000人がすでに医療現場に入っている。(ロンドン=冨久岡ナヲ)

感染爆発を想定しボランティア募集や医療施設の増設を急いでいる

ハンコック英国保健相は24日、NHS(「国民健康サービス」を意味する英国の公共医療システム名)の負担を軽減するため、25万人の支援ボランティアを一般社会人の間から広く募集すると発表した。発表直後から「少しでも役に立ちたい」とたくさんの応募が集まり、その数は募集開始から24時間たらずで50万人にも達した。現在も毎時1万人近くが登録を続けている。

この支援ボランティアには、18歳以上の健康な人であれば誰でも応募できる。その役割は、自宅隔離している高齢者などに薬を届ける、電話で安否の確認や精神的サポートを提供する、通院が必要な人などコロナ感染者ではない病人を自家用車で病院に運ぶ、など多岐にわたる。ボランティアは医療現場内には入らず、また医療行為に携わることもない。登録者は各地にあるNHSの支援組織が管理し、ボランティアの居住地域内で発生するニーズに合わせ活動していくことになる。

医療現場ではすでに、引退した医師や看護師1万1000人が現場に復帰した。最終学年にある医学生2万4000人も各地の病院に駆り出されている。しかし、感染者はまだ増えている。50万人もの一般ボランティア達は、医療現場を周辺からサポートする大きな力となると期待されている。

英国では新型コロナによる感染爆発が近いと想定され、この大規模なボランティア募集も含め対応準備が前代未聞の早さで進んでいる。全国の大型病院では隔離病棟や集中治療室の増設が突貫工事で行われ、ほぼ完了した。

大型展示会場も臨時医療施設となるほか、大手のホテルチェーンが帰国者や自宅隔離できない人に傘下のホテル数件を解放すると発表。まだ不足している人工心肺装置は、政府の呼びかけに応じた自動車などの部品メーカーによって急ピッチで増産されている。

2020年3月27日(金)9:48

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