海運のGHG半減目標を支援する「金融原則」とは

もりひろし
新語ウォッチャー

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海運業界は石油依存度が高く、CO2排出における存在感も大きい。国際海事機関(IMO)によると、同業界の2012年におけるCO2排出量は約8億トンだった。これは世界の総排出量の2.2%にあたる。

そこでIMOでは2018年4月にGHG(温室効果ガス)削減初期戦略を策定。GHGの排出総量を2050年までに2008年比で最低でも半減させる目標を掲げた。

この目標を金融面から支援する枠組みが「ポセイドン原則」だ。これは金融機関が海運企業への融資を行う際、融資先がIMOの削減目標に沿った行動を取っているかどうか、4つの原則(環境影響評価・説明責任・実行・透明性)でチェックする枠組みをいう。

この取組を通じて海運企業による新造船の導入、既存船の環境性能強化(高機能塗装の採用など)などを促す。

この枠組みは2019年6月に世界の主要な金融機関が発足させたもの。創設メンバーにはシティなどの欧米11行が参加した。

2020年3月にはアジアで初めて三井住友信託銀行も加盟。これにより加盟は18行、加盟行による海運向け融資の総額は1,500億ドル(世界全体の3分の1超)となった。

もりひろし
新語ウォッチャー
新語ウォッチャー。国語辞典の新項目執筆を中心に活動。代表的な連載に「現代用語の基礎知識」の流行観測欄(2010年版~)など。

2020年5月8日(金)12:31

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