難民の母国料理をケータリングで

10人の調理師が社員に

左からエチオピア人のサラさん、創始者のセバスチャン・プリュニエ氏、スタッフのシャルル氏

こうして集まったのが、難民申請が受理され、労働許可付きの滞在許可証を得た人たちだ。当初は雇用したイラン人、シリア人、エチオピア人、チェチェン人、ネパール人のうち、プロの調理師はイラン人だけだった。スタッフで米国人シェフのアンドレス・フェルナンデ氏が調理を指導し、現在はアフガニスタン人、バングラデシュ人らを加えた10人の調理師が社員として働いている。
クウェートの裕福な家庭で奴隷的な扱いを受けていたエチオピア人の女性調理師は、一家に同行してパリに来たときに逃げ出したという。

世界中の料理が集まるパリでも、シリアやチェチェンの家庭料理を食べる機会はない。
「レ・キュイスト・ミグラトゥール」が料理を出すパリ18区の複合文化施設では、なすのピューレに卵とトマトを入れたイラン料理、セロリの根、クルミ、青りんごを入れたチェチェンのサラダ。シリアの大麦スープなどが並んでいた。どれも素朴なほっとする味だ。常時食べられる場所ができたので、今後はもっと多くのファンが増えるだろう。

*雑誌オルタナ55号(2018年12月17日発売)「世界のソーシャルビジネス」から転載

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2020年9月15日(火)11:00

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