双日の子会社である双日マリン アンド エンジニアリングは11月30日、船舶用バラスト水の処理装置の販売を開始すると発表した。同社は米国エコクロール社の販売代理権を獲得しており、販売第1号として2011年末に竣工予定の双日の8万3千トンの自社船に搭載する。
バラスト水は積載して船体を安定させるのが目的。通常、荷揚げ先の港で取水し積荷港で排出するが、取水時に取り込んだ水生生物が排出先の生態系に外来種として影響を与えるとされ、環境問題として注目されている。
双日マリン社が販売するバラスト水処理装置は、フィルターのろ過と二酸化塩素溶液による薬剤殺菌でバラスト水を処理する。同装置の市場規模は今後年間2兆円程度と見込まれ、同社はIMO(国際海事機関)が採択するバラスト水管理条約の発効後3年で年間2~300億円の売り上げを目指す。(オルタナ編集部=斉藤円華)2010年11月30日