障がい者のスイーツ作りでグッドデザイン賞受賞

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障がいをもつ人間はカッコ良く飾ることが許されないのか?その問いからテミルの事業は始まった

今年度のグッドデザイン賞が発表され、「社会貢献活動のデザイン」部門に障がい者によるスィーツの製造・販売を手がけるテミル(東京・港)による「テミルプロジェクト」が受賞した。

障がい者が働く福祉作業所の多くは、同情でしか買ってもらえない商品しか製造できていないため、1万円前後の低収入しか得られない。障害基礎年金と合わせても、結婚や出産、子育ては難しいままだ。

そこでテミルは最高のパティシエを起用し、簡単で最高に美味しいスイーツを作れるように福祉作業所で働く知的障がい者にレシピと指導を提供。

絵本作家による魅力的なパッケージで商品力を高めることで、低賃金問題の解決を始めたことが評価された。

トップパティシエとして有名な辻口博啓氏(44)の考えたレシピを元に、氏の指導の下、社会福祉法人はるにれの里(北海道石狩市)が運営しているパン屋「こむぎっこ」に通所する知的障がい者による製造・販売を始めたのだ。

同社を立ち上げる前に社会福祉士として働いていたテミルの代表取締役・船谷博生氏(44)は、「商品自体に力がなければ売れず、障がい者の最低賃金は保障できません」と言う。

「知的障がい者が一般企業に採用されるケースは少なく、授産施設は福祉施設ですから、労働を提供することを主目的にしていないため、市場で求められる商品を作っているとはいえません。そこで、品質の高い商品を作り、障がい者と健常者の精神的な距離を解消しようと考え、味の魅力を最優先した商品を開発したのです」

テミルプロジェクトは、惜しくも大賞候補には漏れてしまった。だが、商品開発において各方面のプロをブッキングし、商品力を高めると同時に、障がい者に経済的自立と就労の楽しさを提供できるこうした仕組みは、今後の福祉業界におけるソーシャルビジネスの一つの有効な方向性を示唆したといえよう。(今一生)

テミル

2011年11月14日(月)8:30

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