スリランカ産の有機栽培緑茶、横浜の業者がフェアトレード

縁起が良いとされる夜叉ガラーヤカーの踊り

オーガニック紅茶やフェアトレードチョコの輸入販売を行うリタトレーディング(横浜市保土ヶ谷区)はこのほど、フェアトレード商品のスリランカで有機栽培された緑茶の販売を開始した。

緑茶は「ミトラティー オーガニックセイロングリーンティー」(70g、希望小売価格998円)、「ミトラティー オーガニックセイロングリーンティー ミニ」(20g、希望小売価格315円)の2種類。

緑茶畑は、世界三大銘茶の産地の一つとされるスリランカのウバ地方にあり、約800人が(2009年10月時点)、標高1000m~1900mにわたる山腹の丘陵地帯で有機栽培している。

「バイオダイナミックス農法」と呼ばれる栽培法を採用。暦に従い、ハーブや天然鉱石、牛の堆肥などを使うことで、微生物の働きを促している。また、日陰をつくり収穫量を増やすために、高い樹木と紅茶の混植を行い、20年以上、農薬、化学肥料を使わずに栽培してきたため、豊かな腐葉土が形成されている。

茶畑のある山岳地帯では霧が頻繁に発生するため、直射日光を防ぎ、タンニンの生成を抑え、渋味が抑えられている。また、旨味成分のテアニンを多く含むとされる繊細な新芽をふんだんに使用しているため、自然な甘みを味わえる仕上がりになっている。

リタトレーディングの大村有人さんは「この茶園の中で茶摘みなどを行うタミール人は劣悪な環境に暮らし、子どもたちの学習の機会や職業選択の点でも制約 があった。現在では、職場環境、住環境ともに改善されつつある。今後も一過性で終わらない継続的な取り組みが重要だと思う」と語る。

商品パッケージには、除災招福を呼ぶとされるスリランカの民族舞踊、夜叉ガラーヤカーの踊りが描かれており、初年度は100万円の売上を目指す。(オルタナ編集部=赤坂祥彦)


 

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オルタナ編集部

サステナブル・ビジネス・マガジン「オルタナ」は2007年創刊。重点取材分野は、環境/CSR/サステナビリティ自然エネルギー/第一次産業/ソーシャルイノベーション/エシカル消費などです。サステナ経営検定やサステナビリティ部員塾も主宰しています。

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