マンガ家のプレミア作品が買える被災地支援オークション

「武者絵」のサンプル (C)里中満智子

有志のマンガ家たちによって被災地でボランティア活動を続けてきた任意団体「おたぱっくQB救援便」(東京・杉並)は、2月4日から10日まで、Yahoo! オークション上で「マンガ家・イラストレーター・アニメーターによる武者絵チャリティーオークション」を開催する。

同団体の代表でマンガ家の山本夜羽音さんは、今回の活動の趣旨をこう語る。

「武者絵は、福島県南相馬市に伝わる伝統的な祭り『相馬野馬追』をモチーフとしたもの。勇壮な祭りとして知られる相馬野馬追も、大震災では津波被害だけでなく福島第一原発の近くでもあることから開催には多くの難題がありました。でも、地元の方々は被災から16カ月あまりでほぼ例年通りの形に復活させました」

同団体はこの祭を盛り上げるため、野馬追期間中の昨年7月22日から8日間、現地南相馬の市立中央図書館で「マンガ家・イラストレーター・アニメーターによる武者絵展」を開催した。

30人を超える作家が参加し、40点以上の多彩な作品が寄せられた。里中満智子さん、牧野圭一さん、近藤ようこさん、山田ゴロさん、ビッグ錠さんといった高名なマンガ家に加え、著名なイラストレーターで加藤直之さん、岡田航也さん、井筒啓之さん、小塚類子さんらが参加したという。

山本さんは、「この武者絵をオークションにかけ、売り上げ全額は福島の復興に尽力している地元の支援団体『一般社団法人ホワイトレイブン』に寄託し、支援が必要とされる被災地の個人、団体、活動に寄付されます」と説明する。

東京では、2月5日19時から渋谷アップリンクファクトリーで「『南相馬支援(武者絵展)ヤフオク開催決定ライブ!」というイベントを開催する。武者絵の展示会とおたぱっくQBの行動記録のビデオ上映、ゲストとのトークライブを行う。

「オークションに武者絵を出品したい」というクリエイターの作品も募集中だ。当日持参すれば、オークションに出品される。会場にはライブペインティング用の机と画材(アルコールマーカーなど)も用意している。(今一生)

◆おたぱっくQB(救援便)

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オルタナ編集部

サステナブル・ビジネス・マガジン「オルタナ」は2007年創刊。重点取材分野は、環境/CSR/サステナビリティ自然エネルギー/第一次産業/ソーシャルイノベーション/エシカル消費などです。サステナ経営検定やサステナビリティ部員塾も主宰しています。

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