研究所は核融合発電の実用化に向けて、実験装置内で原子核と電子がバラバラになるプラズマ状態を、これまで水素を用いた実験でおこなってきた以上の高温、高密度で長く保持するため、水素の同位体である重水素を用いる必要があるとする。
この重水素実験では、実用化段階で使われる放射性物質の三重水素(トリチウム)そのものは反応させないが、重水素のごく一部が核融合反応を起こしてトリチウムと中性子を発生させる。そのリスクや安全管理が住民にどこまで納得されるかが焦点となっていた。
多治見市が今年1月から2月にかけて募集したパブリックコメントには、メールやファクスで1421件の意見が寄せられ、市の分析では824件が肯定的、585件が否定的な意見だった。