米ウォルマート、自然エネ6倍増計画

自社施設内での太陽光発電に加え、風力、燃料電池、その他の自然エネルギー技術を利用するプロジェクトも積極的に推進していく。大規模風力発電、マイクロ水力発電、地熱発電などの自社施設外の発電プロジェクトからも、自然エネルギーを購入する予定だ。

既存の電力購入契約(PPA)で、ウォルマートが購入している自然エネルギーの価格は、すでに在来エネルギーに由来する電力価格と同等かそれ以下の水準になっているという。

外部の調査機関による試算では、今回新たに発表された行動計画が予定通り実施された場合、年間10億ドル以上の省エネルギー効果をもたらすものと推定されている。

店舗などの自社施設で利用されるエネルギーに由来する温室効果ガス(GHG)排出の総量増加を抑えることで、2020年までに約900万トンのGHGの排出抑制を見込んでいる。これは、道路から150万台の車を削減するのと同じ効果だという。

マイク・デューク社長兼CEOは「今後、エネルギーコストは、店舗面積の増加率の2倍のペースで上昇する可能性がある。よりクリーンで適正な価格のエネルギーを確保することは、当社が実践するエブリデ―・ロー・コスト(EDLC)の事業モデルにとって重要な課題であり、顧客の家計にも直結する問題だ。ウォルマートがエネルギーの問題に率先して取り組むことは、地球環境の保全につながり、コストの削減は、(低価格化を通じて)顧客に還元される」と述べている。(オルタナ編集部=吉田広子)

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オルタナ編集部

サステナブル・ビジネス・マガジン「オルタナ」は2007年創刊。重点取材分野は、環境/CSR/サステナビリティ自然エネルギー/第一次産業/ソーシャルイノベーション/エシカル消費などです。サステナ経営検定やサステナビリティ部員塾も主宰しています。

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