子宮頸がんワクチン被害者、車いすの少女たちが悲痛な叫び「苦しむのは私たちで最後にして!」

子宮頸がんワクチン(正式名称:HPV感染症ワクチン)は、2009~2010年に日本でサーバリックス(グラクソ・スミスクライン社製)とガーダシル(МSD社製)の2種類が日本で認可された。2010年から自治体の補助金で接種する女性が急増した。

2013年4月からは、小学校6年生から高校1年生の少女に対して無料で国による定期接種が始まった。しかし、このワクチン接種後、全身の疼痛やマヒ、失神や歩行障がい、計算障がいや記憶障がいなど様々な症状を訴える被害報告が厚労省に2000件以上届き、昨年6月には接種の積極的勧奨が一時中止された。

リレートークでは、19歳の車椅子の少女が「高校の同級生たちは卒業後は就職か進学かしたが、私は症状のため、どちらもできなかった。被害者の友人で、学校を辞めさせられた子もいる。ワクチンの推進はやめてほしい」と話した。

別の女子高校生は「私もひどい時は、友だちの顔もわからなくなり、時計も読めなくなった。ワクチン接種の後、何もかもが変わった。医師からは『気のせい、親に頼ってばかり』と自分のせいにされ、さらに傷ついた。苦しむのは私たちで最後にしてほしい」と訴えた。

福島みずほ参議院議員や山本太郎参議院議員、多くの地方議員なども駆けつけ、これが他のワクチンに比べ副反応の起きる確率が非常に高いこと、このワクチンの中止や接種した女性全員へ健康調査を行うことなどを訴えた。

薬害オンブスパースンの隈本邦彦氏(江戸川大学教授)は、「検討部会の委員の半数以上がワクチンメーカーから寄付金や講演謝礼などの資金供与を受けている。利益相反に觝触しないのか、公平な判断が果たしてできるのか」と疑問を投げかけた。

子宮頸がんワクチンを巡るさまざまな症例や批判を前に、今年1月の厚労省部会では「心身の反応が原因」として原因を究明していく姿勢を示した。その中で厚労省の副反応・痛み研究チームの信州大学医学部池田修一教授は「副反応の全てのことを『心因性の反応』と説明することは医学的に不可能」との見解を示していた。

4日の部会で委員は、疼痛の原因が心因的原因によるものか器質的原因によるものか、明確に区別できないケースもある、として「心身の反応=心因性」ではないとし、「機能性身体症状」との見解を示した。

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オルタナ編集部

サステナブル・ビジネス・マガジン「オルタナ」は2007年創刊。重点取材分野は、環境/CSR/サステナビリティ自然エネルギー/第一次産業/ソーシャルイノベーション/エシカル消費などです。サステナ経営検定やサステナビリティ部員塾も主宰しています。

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