国内感染者が現実となったデング熱、潜んでいた感染リスクとは

デング熱が蔓延するためには「患者」と「蚊」という2つのファクターが必要になる。「患者」については、ここ数年、日本でも輸入症例が増加しているわけだが、「蚊」もヒトスジシマカという媒介蚊が国内に数多く棲息している。すなわち、国内でヒトスジシマカがデング熱を発病した患者を吸血すれば、その体内でデング熱ウイルスが増殖し、ウイルスを感染させることは可能なのである。

では、今回のドイツ人女性はどこでデング熱にかかったのか。これには2つの可能性がある。まず、この女性が訪問した東京が第一に考えられる。それというのも、昨年は東京都で国内最多の66人の患者が発生しているからだ。ヒトスジシマカも都内の公園の木陰などに多数棲息している。

もう一つは、この女性が利用した成田空港周辺である。東南アジアなどデング熱流行地域から到着する航空機の中には、時として媒介蚊が潜んでいる。この蚊がウイルスを持っていれば、空港周辺でデング熱に感染する可能性もあるのだ。
(この続きはサラヤ株式会社「感染症と予防Web」からの読めます。この記事は「感染症専門家コラム 第40回:日本国内でデング熱が発生した!」からの転載記事になります。)

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オルタナ編集部

サステナブル・ビジネス・マガジン「オルタナ」は2007年創刊。重点取材分野は、環境/CSR/サステナビリティ自然エネルギー/第一次産業/ソーシャルイノベーション/エシカル消費などです。サステナ経営検定やサステナビリティ部員塾も主宰しています。

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