
(高知県 産業振興推進部 地産地消・外商課サイトから)
今、高知県が熱い。高知県では県民と関係者すべてを「家族」と見立てて、みんな「高知家」の一員であるというコンセプトの下でさまざまな活動が展開されています。映画「おもてなし課」でも話題になった、高知県の組織がフル稼働しているのでしょう。昨年末にできた「まち・ひと・しごと創生法」の先進事例になると思われますので、ヒントを探ります。(伊藤園 常務執行役員=笹谷秀光)
■ 「高知家」は家族
県全体の「おもてなし」行政の核となるのが、2013年からの「高知家」というアイデアです。高知県知事が陣頭に立って、同県出身の広末涼子さんを「高知娘」に起用し、県民全員を「家」を構成する「大家族」と見立てて、「人と人のつながり」を重視しています。
高知家の理念は、「おいしいご飯。キレイな景色。たのしい遊び。ぬっくい人。高知県は高知家の家族しか知らないような『幸せ』を、たっくさんおすそわけします。高知に関係する人は、みんなぁ家族やきね」です(ホームページより)。
「おすそわけ」はまず、「高知家の食卓」からです。高知と言えば、カツオです。ご当地キャラは「カツオ人間」で、県の地産外商公社特命課長でもあります。「皿鉢料理」は地産地消のみんなで食べる和食の無形文化遺産の代表例です。
全国初の「県民総選挙」で県民が観光客に推奨したい飲食店を選定、ランキングを公表しました。県内の14314世帯から投票がありました。
高知家の唄のタイトルは「ちゃぶ台と家族写真」です。「ちゃぶ台」は家族の食に欠かせないもので、懐かしい単語です。
■ 「リョーマの休日」
「観光立県」政策では、「おもてなしトイレ」の認定、おもてなしタクシーの利用促進なども行うほか、NHK大河ドラマ「龍馬伝」で増えた観光客数を維持すべく、かつての名画「ローマの休日」と龍馬をもじって、「リョーマの休日」と銘打ったキャンペーンを打っています。