--隣り合うソメイヨシノは、固体は異なっていても同一クローンであるために、双方から伸びた枝は自分自身であると認識し合い、隣からの枝を支障なく自分の樹冠の中に受け入れています。その一方で樹冠上部の枝は、陽光を求めて上へ上へと可能な限り伸びます。しかし、やがて重なり合った枝は日照不足となり、徐々に枝枯れを起こし始め、これが引金となり、樹勢衰退が始まります。この時の樹齢が40年頃ではないかと推定できます--
ソメイヨシノは隙間無く植えられ、木々や花々が連なる様子が喜ばれます。ですが、このことが逆に桜の樹勢を損なってきたのです。