■地域づくり、合意形成が課題

デンマークからは地域エネルギー計画会社「プランエナジー」など3社が出席した。プランエナジー社のイエンス・イエンセン氏は、スウェーデンの地域熱供給が石油主体の「第1世代」から、脱化石燃料を達成し太陽熱やバイオマスなどを主体とする「第4世代」に向けて進化を続けていることを紹介。40~50度の温水で熱供給を行うことで効率が高まるという。

下川町は国内で最もバイオマス利用が進むとされる。同町バイオマス産業戦略室の高橋祐二室長は「年間エネルギー購入費として約12億円が町外に流出している」と説明。その上で「1998年から森林バイオマス事業に取り組み、公共施設の熱利用の60%を自然エネルギーで賄っている。これによりエネルギー購入費を年間1700万円削減し、子育て支援の費用などに充てている」と成果を訴えた。

高橋氏はまた、「下川町での地域熱供給の温度は80度だが、デンマークは70度で行っている。この方が損失が少ない」と述べ、デンマークからの技術移転に期待を示した。

三菱UFJリサーチ&コンサルティングの相川高信氏は「日本のバイオマスはまだまだ大したことない。デンマークから学べることが楽しみだが、日本は特にエンジニアリング分野が弱い。地域熱供給は規模が大きくなれば熱利用効率が高まる」と解説。

さらに相川氏は日本の課題として「技術に加えて社会の問題もある。地域づくり、合意形成をどう進めるかが大事」と指摘した。

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