「ネオニコの製造販売はビジネスリスク」住友化学株主にアピール

■住友化学社長「適正使用進める」

その上で佐藤氏は「農薬使用は、農薬や肥料を購入し続けなければ維持できない『金がかかる農業』に行き着く。ひいては農業が大企業に依存し、大企業が農業分野での独占を強めることになる。持続的な生態系農業をするべきだ」と話した。

ネオニコチノイドを用いた製品は、害虫駆除剤やペットのノミ取りなど、すでに生活の場にも浸透している。佐藤氏は「どこにネオニコチノイドが使われているのかが十分には知られていない。小売業界にも働きかけることで、製品使用によってネオニコチノイドが環境中に拡散するリスクが生じることを伝えたい」とも述べた。

NGOの関根彩子氏は住友化学の株主総会に出席し、ネオニコチノイドの製造販売にともなうブランドリスクについて質した。十倉雅和社長は「病害虫(への対策)には、農薬を中心とした化学的除去が最も大きな役割を果たしている」と意義を強調。さらに「安全性確保と環境負荷低減を最重要事項にしており、適正使用を推進している」と述べ、ネオニコチノイドの製造販売に理解を求めた。

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オルタナ編集部

サステナブル・ビジネス・マガジン「オルタナ」は2007年創刊。重点取材分野は、環境/CSR/サステナビリティ自然エネルギー/第一次産業/ソーシャルイノベーション/エシカル消費などです。サステナ経営検定やサステナビリティ部員塾も主宰しています。

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