そのためCLTの構造実験を行うだけでなく、特別な地盤強化工事も求められるなど、苦労は山積みだ。また奈良県産材でCLTをつくるためには、十津川村から製造元の岡山県真庭市の銘建工業に輸送しなければならない。しかもCLTそのものは構造材で表面に現れないので、内装・外装とも改めて木質素材で覆うなどの工夫も必要となった。

幸い奈良県はこの計画に協力的で、補助金を支出することになった。林野庁も福祉施設にCLTを使うことに注目しているという。

木造建築が子供から老人までの教育や福祉に供する場に採用されることで、木の良さが全国に発信されれば、林業振興にも弾みがつくだろう。

奈良には、国宝の興福寺五重塔があるほか、かつて東大寺には高さ100メートルに近い七重塔が2基建っていた。木造の高層建築の故郷でもある奈良に、新たな木造ビルは、どんな町並みを作り上げるだろうか。

◆社会福祉法人ぷろぼのでは、11月19日(木)に、岡山県の銘建工業のCLT製造工場を見学するツアーを開催する。詳しくは、
http://www.pref.nara.jp/item/148320.htm#moduleid52652

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