JTBが2035年までの長期ビジョン、サステナ取引の割合63%へ

記事のポイント


  1. JTBはこのほど、2035年までの長期ビジョンを発表した
  2. 自社のサステナ方針に沿った取引の割合を63%にすることを目指す
  3. サステナ商品を選びやすくするためサイトの改善も行う

JTBはこのほど、2035年までの長期ビジョンを発表した。同ビジョンでは、2035年までにサステナビリティに取り組む事業パートナーとの取引の割合を63%に引き上げる目標を掲げた。サステナブルな商品・サービスを選びやすくするため、自社のウェブサイトのアクセシビリティの向上にも取り組む。(オルタナ輪番編集長=池田真隆)

JTBは「交流創造」を自社の価値創造の源泉に位置付けた

JTBは1月15日、長期ビジョン「OPEN FRONTIER (オープンフロンティア)2035」を発表した。同ビジョンでは、2035年のありたい姿を、「『新』交流時代のフロンティア企業」とした。人や地域、組織をつなぐ「交流」の創出力を企業競争力の源泉と位置づけた。

2035年のありたい姿に向けた変革のポイントを、 「グローバル」「ビジネスモデル」「情報・データ」「カルチャー」――の4つに定めた。「ビジネスモデル」については、IP・アセットを保有し、事業主体型に変えること、「情報・データ」に関しては、AI技術を活用して情報基盤のインサイトを強化する。

主要財務目標は、2035年度の売上総利益を5000億円(2024年度実績2937億円)、営業利益750億円(同、149億円)とした。

オーバーツーリズムへの対策としては、今年4月に立ち上げる予定の「JTBソーシャル・コミットメント・プログラム みらい交流創造基金」で取り組む。同基金では、オーバーツーリズムへの対策に加えて、歴史的建造物の保護、自然環境の再生なども支援する。

2050年には全商品・サービスをサステナブルに

サステナビリティ領域でも数値目標を設定した。JTBグループは昨年6月、「サステナブル取引方針」を策定したが、2035年までに同方針に遵守した取引先の割合を63%に引き上げることを目標に掲げた。

グローバル戦略を強化し、非人流ビジネスの比率も高める

同方針は、「法令遵守・国際規範の尊重及び遵守」「人権の尊重」「公正な取引」「労働安全衛生」「サービス・品質の向上」「情報セキュリティの構築」「国際社会・地域社会への貢献」「地球環境の保護」「リスク管理体制の構築」――の9つの項目からなる。

2035年までにこの方針に遵守した取引の割合を63%にする理由について、同社サステナビリティチームの細野泰教・チームマネージャーは、「バックキャストとフォアキャストの観点から定めた」と話した。

細野マネージャーは、「JTBとして、2050年までにお客様に提供する商品・サービスを100%サステナブルなものにしたいと考えている。そのありたい姿からバックキャストの観点で35年に必要な目標を考えた。同時に、2025年度に策定したサステナブル取引方針に賛同いただける事業パートナー様を増やしていく一環として、フォアキャストの観点からも検討した」と言う。

M.Ikeda

池田 真隆 (オルタナ輪番編集長)

株式会社オルタナ取締役、オルタナ輪番編集長 1989年東京都生まれ。立教大学文学部卒業。 環境省「中小企業の環境経営のあり方検討会」委員、農林水産省「2027年国際園芸博覧会政府出展検討会」委員、「エコアクション21」オブザイヤー審査員、社会福祉HERO’S TOKYO 最終審査員、Jリーグ「シャレン!」審査委員など。

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