記事のポイント
- クルマには様々なセンサーが搭載され、事故を未然に防ぐ運転支援が開発されてきた
- 近年のクルマは、運転手の健康状態をセンサーで予測することも可能に
- ウェルビーイングが重要視される中、健康管理もクルマの価値になった
20年ほど前からクルマには様々なセンサー(カメラやレーダーなど)が搭載され、事故を未然に防ぐ運転支援が開発されてきた。しかし、近年のクルマは周辺を認識するセンサーだけでなく、ドライバーの健康状態をセンサーで予測することも可能になった。健康管理もクルマの価値になったのだ。(自動車ジャーナリスト=清水和夫)
筆者は自動走行の政府委員を2013年から務めており、当初はSIP(戦略的イノベーションプログラム)という内閣府主導の委員会のメンバーとして、自動走行に向けた様々な先進技術や制度設計に関する会議に参加していた。
20年くらい前からクルマには様々なセンサー(カメラやレーダーなど)が搭載され、事故を未然に防ぐ運転支援が開発されてきた。しかし、近年のクルマは周辺を認識するセンサーだけでなく、ドライバーの健康状態をセンサーで予測することも可能になった。
例えば、ドライバーは元気でしっかりと運転できる状態なのか、あるいは疲労や睡魔で正しい運転に支障をきたす可能性があるかどうか。こうしたドライバーの異常を把握することが期待されている。
それではいくつかの実例を紹介しよう。西葛西にある井上眼科病院は、日本の眼科医療機関としては最初に「運転外来」を開設し、視野障害をきたす緑内障などの病気に特化したドライビング・シミュレータを持つ眼科病院として知られている。
そこに勤務する國松医師は、眼科医として交通事故原因にもなる視野障害を見つけ出すべく診察にあたっている。國松医師と自動車の技術者が協力し、視野欠損を補完できる仕組みを研究している。
■運転で心拍数を測る

