2月14日のバレンタインデーが近付くなか、認定NPO法人ACE(東京・台東)は、義理チョコの代わりにカカオ生産地ガーナの支援活動に寄付をする「あげたつもり&お返しの代わりチョコ募金」を提案している。いつも義理チョコを渡していた人には、「あげたつもり」で、「その代わりに募金しました」と伝えるという、ユニークな試みだ。(オルタナ編集部=辻陽一郎)
チョコの原料となるカカオ生産は、コーヒーやバナナなど他のプランテーション作物と同様、児童労働が多いことで知られる。国際労働機関(ILO)のまとめによると、児童労働を余儀なくされる子どもたちは世界で1億6800万人と、世界の子どもの9人に1人を占める。特に、サハラ以南のアフリカ地域に多く、ガーナを含むカカオ生産地では、子どもの5人に1人が児童労働をしているACEは1997年の設立以来、児童労働をなくすための活動をガーナのカカオ生産地などで実施している。
カカオ生産地で児童労働をする子どもたちは、学校へ行くことが難しい。教育を受けることができなければ、最低限の読み書きも覚えられずに、将来の選択肢が狭まってしまう。結果的に、将来、単純労働にしか就けないという「貧困の連鎖」が起きる。
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