「二国間ODAや国際機関経由の支援等の国際協力」「日本企業・NGO・地方自治体による活動の国際展開」「ベスト・プラクティスの発信・共有」を実施し、途上国の廃棄物管理に関する能力構築及びインフラ整備等を支援していく。
一方で、国内での対策やリデュース(削減)に関しては言及しておらず、海外メディアからも「廃棄物管理のみにフォーカスし、生産と消費はどうするのか」といった疑問の声があがった。
日本は一人当たりのプラスチックごみの発生量が世界2位で、使い捨てプラスチック大国だ。ごみ箱からあふれたペットボトルやレジ袋などが風に飛ばされるなど意図しない形で川に流れ、海に流出することは少なくない。海岸や河川敷を歩けばそのごみの量に驚く。
安倍首相は記者会見で「日本からプラスチックごみが大量に海洋に流出しているとの認識は誤解であり、一部に限られている」と発言し、反発を招きそうだ。
■「2019年はSDGsの節目の年」
このほか、29日はジェンダーの平等、質の高いインフラ投資といった格差への対処、持続可能な世界に向けての議論がなされた。
政府関係者によると、安倍首相は「本年はSDGs(持続可能な開発目標に関する国際的な取り組みを首脳級でレビューする節目の年である」と述べ、「G20としてもSDGs達成に向けて取り組みを加速するべき」と強調したという。今年9月に開催されるSDGサミットで各国の進捗が報告される予定だ。
女性のエンパワメントに関する首脳特別イベントには、オランダのマキシマ王妃と米国のイバンカ大統領補佐官も参加した。
女性に関する政策提言を行うG20公式エンゲージメント・グループ「女性20(W20)」は共同声明を発表し、3つの方針を掲げた。1つ目は女性の労働参画で2025年までに男女差を25%減らすこと。2つ目は、女子教育を推進し、すべての子どもたちが最低12年間の教育を受けられるようにすること。3つ目は女性起業家支援だ。2020年4月3、4日に国際女性会議WAW!を開催することも明らかにした。