屋久島は樹齢2000年以上とされる「縄文杉」で有名ですが、「地杉」は昭和の大植林で植えられた人工林からのものです。

本州の杉と比べて、抗菌や防カビ効果があるセドロールや、鎮静効果を高めるセスキテルペン、精油の含有量が多いそうです。材質は硬くて強い、割れにくいなどの性質があり、色が黒い部分が多く、見た目が重厚です。

荒木耕治町長は「この新庁舎を屋久島の杉材のモデルハウスとして島外の人に知ってもらいたい。杉の生産を増やし、島の林業を活性化させたい」などと抱負を話されました。

ただ、やはり離島であるため運搬コストが割高になり、本土での需要の掘り起こしが急務です。地元の木材加工場のスタッフの一人は「地杉は意外と島の人たちに知られておらず、大工さんは島外から材を入れていることが多いと聞いています。まず島の人たちに、そして島外の人たちにも地杉のことを知って欲しい」と話していました。

今回、2日の間に、釧路から屋久島まで、約2300キロを飛びました。日本の広さを実感するとともに、地域に広がる自然の素晴らしさを体感しました。

一方で、共通していたのは、地域住民の意識を変えることが第一歩であること。そして、健全な生態系を保全しつつ、その活動を経済的にも健全に回していくことが課題であることです。

日本の多くの土地で日々、自然に対する取り組みがなされています。その多くは一部の人の地道な活動に依っています。こうした活動を読者の皆さんに届けることが、私たちのメディアの大きな役割だと再認識させられました。

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