カナダの高校生が始めたいじめ反対運動「ピンクシャツデー」が日本でも広がっている。2月の最終水曜日にピンクのシャツや小物を身に着け、いじめ反対の意思を表明する運動で、世界70カ国で展開されている。今年は2月26日がピンクシャツデーで、日本でも自治体や企業が協働して様々なキャンペーンを行っている。(オルタナ編集部=多田野豪)
ピンクシャツデーは2008年にカナダで始まった。
カナダのある中学3年生がピンクのポロシャツを着て登校した際、ホモセクシャルだといじめられた。それを聞いた上級生2人が「みんなでピンクのシャツを着よう」と呼びかけ、その結果、数百人の生徒がピンクのものを身につけて登校し、いじめがなくなったという。
日本にもこの運動を広げようと設立されたのが、非営利団体の日本ピンクシャツデーだ。創始者の協力のもと、2011年からピンクシャツデーの普及活動に取り組んでいる。
このほか、ピンクシャツデー神奈川推進委員会は2018年から「ピンクシャツデーin神奈川 いじめストップ!ワールドアクション」を開催している。
この活動に賛同する京浜急行は2月25日~28日の期間、社内外で普及活動に取り組む。本社ビルでは、来訪者にピンクシャツデー仕様の横浜銘菓「ありあけ横濱ハーバー」や同社マスコットキャラクター「けいきゅん」のステッカーを配布。社員にも参加を呼びかけ、期間中にピンクのアイテムを身に着けて社内のカフェを利用すると、「ありあけ横濱ハーバー」をプレゼントする。
全国で青年育成を行う日本YMCA(東京・新宿 会長・笈川光郎)も全国各地の拠点にも参加を呼び掛けている。
東京YMCAはピンクシャツデー当日の2月26日、特別公開授業「これってイジメ?」を開催するほか、熊本YMCAは3月1日、ピンクのTシャツや小物などを身に着けた子どもたちや学生・留学生ボランティアやスタッフによる「ピンクシャツ・パレード」を行う。