臨時休校受け、Oisixが行き場のない牛乳支援

オイシックス・ラ・大地が運営する食品宅配サービス「Oisix」(オイシックス)は3月5日、新型コロナウィルス対策のため実施された小中高校の臨時休校を受け、給食向けの牛乳の供給先に困っている酪農家を緊急支援する「牛乳支援コーナー」を開設した。3割引で販売促進するほか、牛乳消費レシピを紹介する。(オルタナ副編集長=吉田広子)

搾乳を待つ乳牛たち。四日市酪農で

新型コロナウィルスの感染拡大で臨時休校となった影響が、学校給食を提供している事業者に広がっている。

三重県四日市市の四日市酪農では、多くの学校が休校に入った2日から、給食用として出荷予定であった牛乳1日あたり約7トンが突然余ってしまったという。Oisixは酪農家の窮状を知り、緊急販売を5日に開始した。

対象となる鈴鹿山麓牛乳(1ℓ)の標準売価は282円(税抜)で、「牛乳支援コーナー」では30%割引となる197円(税抜)で販売する。

鈴鹿山麓牛乳

鈴鹿山麓牛乳は、三重県鈴鹿山麓の5戸の酪農家が、遺伝子組み替えでない飼料で育てた乳牛から搾乳している。搾乳したての新鮮な生乳を牧場近くの工場でパックする「産地パック」だ。

四日市酪農・太田誠治さんは「給食が急に止まってしまい、大変困っている。天災と思って対応していくしかないが、同じことが全国一斉に起きているので、脱脂粉乳などの加工用に引き取ってもらえる量も限られる。お子さんたちも家にいると思うので、給食がなくなって飲めない分も含め、この機会にそのままの牛乳の状態でしっかりおいしく召し上がっていただけると嬉しいし、ご協力いただけると助かります」とコメントしている。

Oisixによると、休校となった家庭では子どもたちが外出を控える傾向が続いており、できるだけ買い物に外出しなくて済むよう、食品宅配ニーズも高まってきているという。

そのためOisixでは「牛乳支援コーナー」開設とともに、牛乳をたっぷり使うレシピも提案。「自家製チーズ作り」をはじめ、火を使わない「フレッシュ!いちごミルク」などのレシピを紹介し、家庭での積極的な牛乳消費を応援していく。

【訂正】リリース内容に誤りがあったため、下記のとおり訂正致しました(2020年3月10日、11時30分)

(誤)給食用として出荷予定であった牛乳1日あたり約7万トンが突然余ってしまったという

(正)給食用として出荷予定であった牛乳1日あたり約7トンが突然余ってしまったという

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オルタナ編集部

サステナブル・ビジネス・マガジン「オルタナ」は2007年創刊。重点取材分野は、環境/CSR/サステナビリティ自然エネルギー/第一次産業/ソーシャルイノベーション/エシカル消費などです。サステナ経営検定やサステナビリティ部員塾も主宰しています。

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