水道水からも検出:マイクロプラ問題を考える(下)

ドイツ連邦リスク評価研究所が人間の腸管上皮細胞で行った試験によると、直径約4マイクロメートル以下のプラスチック粒子は腸管上皮細胞から吸収される場合があるという。

マイクロプラスチックを食べたり吸い込んだりすることで、発がん性や免疫機能の低下を引き起こす可能性のあることなどを指摘する研究もある。今のレベルでは問題ないかもしれないが、今後より多くのプラスチックにさらされることによる危険性は計り知れない。

健康への影響は今のところないにせよ、安心安全なはずの日本の水道水へのプラスチック混入の事実は、あまり気持ちの良いものではない。早急に全国的な傾向を把握した上で、原因や汚染源を突き止め、解決に向けて取り組んでほしいものだ。

私たちに今できることもある。例えば、洗濯によりマイクロプラスチックファイバーが自然界に流出する可能性がある合成繊維の衣類ではなく、できるだけ自然素材の衣類を選ぶことや、使い捨てのプラスチックを使わないことなどだ。

「水道水からも検出:マイクロプラスチックを考える(上)」

http://www.alterna.co.jp/30911

環境にやさしい暮らしを考える

栗岡 理子(編集委員)

1980年代からごみ問題に関心をもち、活動しています。子育て一段落後、持続可能な暮らしを研究するため、大学院修士課程に進学。2018年3月博士課程修了(経済学)。専門は環境経済学です。執筆記事一覧

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