ゴーギャンが問いかける「我々はどこへ行くのか」

女の子はこっくりと頷きます。

「でも、この絵には、君や僕がめぐる人生のすべてが描きこまれているんだ」

こうして私の卒論は始まり、200字詰め原稿用紙300枚にわたってゴーギャンとゴーギャンの描いたタヒチの1枚の絵についての物語を綴りました。

それが卒論の前書き、出だし、挨拶文のつもりでした。ところが本文が続かず、頭でっかちのヘンな卒論になってしまいました。フランス人の神父さまたちからは「あなたの意図していることがよくわかりません」とか「内容はともかく、社会に出たらしっかりと人々のために働くように」という
論評を頂きました。

この絵に付けられた長い題名は、私自身に突きつけられた根源的な問いであり、同じように、起業した者にとっても本質的な逃れられない問いかけをされていることになります。存在の理由を問いかけられているからです。

この会社は何のためにあるのか。どこへ向かっているのか。2020年の初め、私はこの問いに正面から向き合い、答えました。

【経営理念】

「良い音を聞いてもらおうというよりも、私たちの心の中にある不平、不満、不安を取り除くためにこのスピーカーは生まれて来ました」

開発者のこの言葉を実現するためにエムズシステムはスピーカーを製造、販売しています。このスピーカーがひとりでも多くの人に、ひとつでも多くの場所に使われることによって
優しく豊かな音色が世界に広がり、幸せの波動が世界に満ち渡ります。

そうです。エムズシステムという企業は開発者のこの想いを実現するための存在であり、その目的は幸せの波動が世界に満ち渡ることです。それではどこへ向かっているか。

【経営ビジョン】

エムズシステムはこの3つを実現します。 

・そこで働く人が幸せに暮し、仕事に誇りを持ってお客様に最大最高のサービスを日々提供している会社です。

・その商品は「幸せになるスピーカー」として細心の注意が払われ、ひとつずつ丁寧に作られ、保管、発送されます。

・愛用しているお客様は誰もがスピーカーを使うことによって感動し、幸せを感じています。この会社が日本にあり、日本で造られていることに誇りを持ち、日々応援してくださる。

私たちは日々この3つを実現するために邁進しています。

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オルタナ編集部

サステナブル・ビジネス・マガジン「オルタナ」は2007年創刊。重点取材分野は、環境/CSR/サステナビリティ自然エネルギー/第一次産業/ソーシャルイノベーション/エシカル消費などです。サステナ経営検定やサステナビリティ部員塾も主宰しています。

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