武蔵野大、学生発案のSDGs学習計画を必修に

武蔵野大学学外学修推進センター(東京・江東)は11月21日、「第1回武蔵野大学学外学修アワード」審査会を開いた。当日は1次選考通過者4グループ6人が、SDGs(持続可能な開発目標)の観点からポストコロナ社会に求められる学外学習プログラムをプレゼン。最優秀賞には、「オンライン留学」をテーマにした人間科学科の矢田まりあさんが選ばれ、次年度以降の必修科目候補として検討される。(オルタナ編集部=松田ゆきの)

学外学修アワードの発表者と審査員

「第1回武蔵野大学学外学修アワード」は学生の主体的な学びの場を生むことを目的とした、同大学学外学修推進センター主催のコンテストだ。

武蔵野大学は2018年、学生たちが社会のつながりを理解し、学外にある仕事を知り、体験する場をつくるために学外学習センターを発足した。在学する大学1年生に「フィールドスタディーズ(通称FS)」という必修科目の履修を設ける。本科目の多くが大学の夏季休暇にあたる8月から9月に国内外で行われる。

2019年度は、1年生向けに78のプログラム(参加学生2099人)、2年生以降向けに11のプログラム(参加学生306人)を実施した。

しかし、2020年度は新型コロナウイルスの影響で、フィールドスタディーズ科目は中止を余儀なくされた。現場での学びが制限されるなか、山田均学外学修推進センター長は「視野を広げやすい土台を作るべき」だと考えた。

そこで学外学修推進センターは、学びの主役となる学生たちの意見を取り入れるために、「第1回武蔵野大学学外学修アワード」を立ち上げた。本アワードで受賞した学生の企画や意見を、次年度以降のフィールドスタディーズ科目のカリキュラムに採用する見込みだ。

学外学修アワードは、次年度以降に履修する学生のために、在学生たちが自身の経験を踏まえてより良いプログラムを提案する仕組みとなる。学生たちの提言を通じて、大学が提供する学びの在り方を問い直すことにつながると期待する。

今回は、在籍する学年は1年から4年、学部は経済学部や看護学部など7学部と、それぞれ異なる知見を持つ学生9人からの応募があった。

1次選考で学生の考えに触れた山田センター長は、「学生たちの視野が広くなり、しっかりと考えるようになっている。SDGsという指標があるおかげで、世界の課題をテーマに沿って具体的に考えることができるようになったからではないか」と話す。

■プレゼン発表テーマ
最優秀賞
「『家から世界と繋がろう!―オンライン留学で身につける国際感覚とSDGs マインド―』」
人間科学科・矢田まりあさん

優秀賞
「みんなでつくるふるさとFS―オンラインFSでSDGs達成に寄与するために」
経営学科・原啓輔さん、千同佑菜さん

特別賞
「SDGs×FSを実現する新しい校外学学習『日本の魚の資源管理を学ぼう―森を守り、魚を守るとは―』」
経営学科・菊地結さん、人間科学科・出川夏生さん

特別賞
「SDGs運動会」
看護学科・千見寺秋桜さん

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