昨年の報告書では、長期的リスク(10年間以内)の上位5位は「異常気象」や「気候変動」などすべて環境リスクであった。今年もその傾向は変わらず、「感染症」が加わった形だ。
今後10年間で「最も可能性の高いリスク」としては、「異常気象」「気候変動」「人為的な環境破壊」「デジタル不平等」「サイバーセキュリティ対応の失敗」などが挙がった。
今後10年間で「最も影響の大きいリスク」はトップの「感染症」に次いで、「気候変動」「環境課題」「大量破壊兵器」「生活破綻(生活苦)」「債務危機」「ITインフラの機能停止」――と続いた。
これらの中で最も差し迫った脅威(2年以内に起こると予測)は、「雇用と生計の危機」「蔓延する若者の失望」「デジタル格差」「経済停滞」「人為的な環境破壊」「社会的結束の侵食」「テロ攻撃」だった。
3~5年以内に起こると予測した中期的なリスクでは、「資産バブル」「価格不安」「コモディティショック」「債務危機などの経済リスク」が目立った。