日本の桜が危ない:老齢化や病害虫、企業も続々と支援

「紀伊山地の霊場と参詣道」として世界遺産に認定された吉野山(奈良県)。約3万本のヤマザクラが群生する、日本を代表する桜の名所だ。だが、この吉野桜をはじめ全国の桜が、老齢化や病害虫によって危機的な状況を迎えている。こうした桜を保全しようと、動き出す企業が現れた。(オルタナ編集部=吉田広子、池田真隆、山口 勉)

目黒川の桜並木も老齢化問題を抱えている

桜は大きく分けて、ヤマザクラなどの野生種と、ソメイヨシノに代表される栽培品種がある。

日本で最も広く栽培されているソメイヨシノは、同じ遺伝子を持つクローンだ。だからこそ、開花するタイミングがそろう一方で、病気や環境の変化に弱く、一斉に寿命を迎えていく。日本古来のヤマザクラの寿命は約80年~100年と言われているが、ソメイヨシノの寿命は60年と短い。病気にかかったり、老朽化したりした桜は、倒木の危険もある。

ソメイヨシノが罹りやすい「てんぐ巣病」はカビの一種によって引き起こされる伝承病で、近年、全国的に広がっている。

■大和ハウス、創業者ゆかりの地で保全活動

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オルタナ編集部

サステナブル・ビジネス・マガジン「オルタナ」は2007年創刊。重点取材分野は、環境/CSR/サステナビリティ自然エネルギー/第一次産業/ソーシャルイノベーション/エシカル消費などです。サステナ経営検定やサステナビリティ部員塾も主宰しています。

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キーワード: #SDGs#環境

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