日本の桜が危ない:老齢化や病害虫、企業も続々と支援

1970年イカリ消毒が初めて桜を植樹した、渡良瀬運動公園の桜並木(栃木県)

「命を守る予防衛生」をコンセプトに、有害生物防除や異物混入対策などを行うイカリ消毒(東京・渋谷)は1964年、「さくらふるさと街づくり運動」を開始した。ある事故を起こし、お世話になった企業や社会に恩返ししたいと考えたことがきっかけだった。東京五輪を控え、大規模な開発が進むなかで、桜をはじめ多くの自然林が伐採された時期でもあった。

なぜ桜だったのか。小西正彦・イカリ消毒執行役員・CSR推進担当部長は「桜は、環境が悪いところでは育ちにくく、環境の指標になる。当社は『美しい街づくり』を企業理念に掲げていることもあり、桜を通して、人々が生き生きと暮らす『美しい街』づくりを進めていきたいという思いがあった」と語る。

「さくらふるさと街づくり運動」では、公益財団法人日本さくらの会(東京・千代田)と連携しながら、これまで30万本以上を植樹したほか、取引先や学校、福祉施設に、毎年5000鉢以上の桜の盆栽を寄贈する。桜の樹種は樹木医と相談しながら決めているという。

「毎年きれいに桜が咲いて喜んでいるという声や、『イカリの桜を見て育った』という人が入社したこともある。桜が地域のかすがいになっているのを実感している。これからも安心して美しい衛生的な街づくりに貢献していきたい」と展望を語った。

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オルタナ編集部

サステナブル・ビジネス・マガジン「オルタナ」は2007年創刊。重点取材分野は、環境/CSR/サステナビリティ自然エネルギー/第一次産業/ソーシャルイノベーション/エシカル消費などです。サステナ経営検定やサステナビリティ部員塾も主宰しています。

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キーワード: #SDGs#環境

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