ブリヂストンとオランダのEV(電気自動車)メーカー「ライトイヤー」が共同で航続距離725kmの超ロングランEVを開発中だ。ボンネットやルーフに装着した太陽光パネルで走行中にも充電し、ブリヂストンの特別仕様タイヤを組み合わせることで、現在の一般EVの倍以上の航続距離を実現する計画だ。(山口 勉)

ブリジストン開発のエコタイヤ「TURANZA ECO」(トランザ・エコ)

ライトイヤー社による太陽光発電型EVの名称は「Lightyear One」(ライトイヤー・ワン)。ブリヂストンのEV向け特別仕様タイヤの名称は「TURANZA ECO」(トランザ・エコ)。環境性能と運動性能を両立した独自タイヤ技術「ENLITEN」(エンライトン)を搭載した。

「エンライトン」はタイヤの大幅な軽量化による省資源化や、「転がり抵抗」を減らすことで環境負荷を低減する同社の独自技術だ。従来はトレードオフの関係にあった運動性能とタイヤの寿命も両立させる。

「トランザ・エコ」には「大径狭幅形状」(直径が大きく幅が狭い)が特徴の低燃費タイヤ技術を組み合わせることで、さらなる「転がり抵抗」の低減を実現した。

大径狭幅タイヤはBMWのEV「i3」にも採用されており、EVのバッテリー寿命の維持や航続距離の最大化、環境負荷低減に貢献できるという。

同社グループの調査では、欧州の自動車保有者の50%がEVの購入を検討しているが、37%はエネルギー効率と航続距離に不安を抱いていることが分かった。「ライトイヤー・ワン」と「トランザ・エコ」の開発はこうした課題の解決が期待できる。

太陽光発電型EV「Lightyear One」(ライトイヤー・ワン)

ライトイヤー・ワンは、太陽光発電機能を備えた長距離走行可能なEVとして、2021年内に世界初の商業化を目指して開発が進められており、販売予約も始まった。ボンネットやルーフに装着された太陽光パネルで走行中にも充電することで、725kmの航続距離を実現する。

ブリヂストンとライトイヤー社は、両社の持続可能な社会の実現に向けた取り組みに共感し、モビリティの進化、サステナビリティの課題に応えていこうとソーラーカーの開発など8年以上にわたって共同開発を続けている。