IIRCとはInternational Integrated Reporting Council(国際統合報告評議会)の略称です。英国でできた非営利組織で、2013年に「国際統合報告フレームワーク」を提示した団体です。このフレームワークによって、企業は統合報告書におけるESG情報の開示の仕方が統一化され、ESG投資を考える機関投資家が投資先を選びやすくなりました。(オルタナS編集長=池田 真隆)

IIRCを理解するためには、「統合思考」という考え方を知ることが必要です。統合思考とは、一言で言うと、企業が開示しているあらゆる情報を、長期的に価値を生み出す一つのストーリーにまとめる思考法です。

企業は株主などのステークホルダーに対して、様々な情報を公開しています。例えば、「有価証券報告書」や「CSR報告書」、「ガバナンス報告書」などです。これはそれぞれ独立した形で情報を公開していますが、統合思考では企業が公開しているこれらの情報を一つにまとめます。環境、社会、経済を包括的にとらえて、長期的な視点で価値を生み出すストーリーを発信することで、ESG投資を考える機関投資家の理解の促進につなげます。

IIRCが公表した国際統合報告フレームワークでは、統合報告・統合思考の枠組みとして8要素にまとめていますが、注視すべきは、「統合思考」を強調している点です。重要なこととして、報告書をつくることではなく、「統合思考に基づいて報告するプロセス」だと指摘しています。

このフレームワークが2013年に公表されて以来、70以上の国で、2,500社が統合報告書を発行しています。