■今さら聞けないサステナビリティ重要単語:世界人権宣言■

人権は全ての人々が、生まれながらにして平等に占有し、ほかに譲ることができないものです。人間らしい尊厳を持って生きる権利は、どんな理由があっても侵害してはならず、侵害されれば防御するべきです。世界人権宣言はこの思想に基づき「すべての人民とすべての国とが達成すべき共通の基準」として1948年に国連で採択され、その後多くの国際人権基準が発展してきました。(オルタナ編集部)

世界人権宣言は、基本的人権尊重の原則を定めたもので、法的拘束力を持つものではありませんが、初めて人権の保障を国際的にうたった画期的なものです。

この宣言はすべての人々のさまざまな分野にわたる多くの権利について、前文と30の条文からなっています。世界各国の憲法や法律に取り入れられるとともに様々な国際会議の決議にも用いられ、世界各国に強い影響を及ぼしています。

その後も個別の人権を保障するため、人権差別撤廃条約、国際人権規約(社会権規約・自由権規約)、拷問等禁止条約、児童の権利条約、障害者権利条約など、様々な条約が採択されています。

企業に求められる人権尊重の領域も広くなっています。1998年には結社の自由、労働交渉権、強制労働・児童労働の根絶、雇用・職業における差別の排除を目指し、国際労働機関(ILO)で中核労働基準が採択されました。

2000年に発足した国連グローバル・コンパクトでは、企業に人権、労働、環境、腐敗に関する10原則の順守を求めています。

2011年に国連が策定した「ビジネスと人権に関する指導原則」では、企業に人権尊重の方針と態勢を整え、人権関連のデューデリジェンス(リスクの特定とその予防策)を行うよう要請し、欧州では人権デューデリジェンスの法制化への動きが進んでいます。

人類には、貧困や争乱、難民・移民、環境破壊、感染症など、取り組むべき人権問題が残されています。各条約を保障する権利の内容を理解し、広めていくことが一人一人の人権を守ることにつながります。