オルタナ13号(2009年5月発売)

オルタナNo.13 May 2009feature story 1

社内をグリーンにする7つの方法
社長を動かせ、社員を動かせ

今や社会貢献や環境活動を全くしない企業はない。しかし環境・社会貢献の専門部署は頑張っていても、なかなか社内に伝わらないことも多く、ともすれば孤軍奮闘のこともある。どうすれば社内全体を「グリーン」に変えられるのだろうか。

alterna person
ピーター・D・ピーダーセン イースクエア代表取締役社長

外部との戦略的対話がトップの見識を変える

企業経営者が最初から環境や社会貢献で高い意識をもっていれば、環境やCSRの担当者は苦労しない。そうではない場合、企業はどうやってグリーンに向けて「変革」できるのだろうか。内外の企業によるこれまでの取り組みを振り返りながら、CSRコンサルタント第一人者の一人、ピーター・D・ピーターゼン氏に聞いた。

feature story 1

オフィス用紙の選び方が変わる

この4月からオフィスの紙の選び方が大きく変わった。グリーン購入法で政府・行政機関に義務付けていた「古紙配合率100%」の基準が外れたのだ。これにより、一般オフィスでのコピー用紙の調達法にも影響が出そうだ。これからは何を基準に紙を選べば良いのだろうか。

feature story 2

水素社会は「島」から始まる

地熱発電を利用した水素生産で実績があるアイスランド島、グリーンニューディールを進める米国ではハワイ島、環境先進国ドイツではリューゲン島。デンマークのロラン島では、世界初の水素コミュニティづくりが始まった。日本では屋久島や隠岐諸島で「水素アイランド」としての取り組みが知られている。

civilization
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オルタナティブ文明論 田坂広志
日本型資本主義が、世界の資本主義の進化を導く。

第6回では、ウェブ革命、CSR、社会起業家という三つの潮流が、ハイブリッド経済と呼ぶべき新たな経済原理を生み出し、このハイブリッド経済が、これから資本主義のパラダイムを根本から変え、その進化を促していくことを述べた。
では、そのとき、日本における資本主義に、何が起こるのか。

alterna×sustena
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マエキタ流 マエキタミヤコ
来たぞ、第二開国。解くぞ、情報封鎖。~第一回は八ッ場ダム~

坂本九さんの「幸せなら手をたたこう♪」の替え歌で、「有権者なら判断しよう♪有権者なら判断しよう♪」というテーマソングとともにお届けする「マエキタ流」。ぜひ頭の中にこのBGMをかけながら、はやりのダイアログカフェのネタとして、ぜひ今日のお昼やすみの話題にお使いください。

dialogue エゴからエコへ
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田口ランディ 町づくりから、ものづくりへ。

島根県太田市は、かつてはゴーストタウンであった。当時の写真を太田市生まれの中村俊郎さんに見せてもらった。朽ち果てた木橋、ひと気のない集落の道に佇む老女の後ろ姿。木橋は板底が抜けており渡るにはさぞ危険だろうに、補修さえされていない。

alt keyword
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自産自消 ほか もり・ひろし/高橋さとみ

地産地消の概念が普及して久しい。この概念は減反政策の一環(農産物の多様化)として登場、後に輸入農作物への対抗概念として普及したが、近年では食の安全・伝統保護・環境保護(輸送距離の低減など)を志向する概念として定着した。

business wave
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踊って発電できるダンスフロア

踊れば踊るほど明るく
サステナブルダンスクラブ社(SDC)は、持続可能な建築物と組織を目指す顧客にグリーンコンサルティングサービスを提供する。対象は、若年層の客が多く集まるクラブやイベント会場だ。同社開発の省エネ設備は、08年9月ロッテルダムにオープンしたナイトクラブ「ワット」で初公開された。

green media
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エコスゴいトレンド情報 greenz.jp これからのビジネスを色で見る

今までの労働者を分ける考え方として、白いシャツをよく着ている「ホワイトカラー」と、製造業などでの作業着の色から、いわゆる「ブルーカラー」、の2つが定説となっていた。しかし、最近「グリーンカラー」という言葉が米国ではしきりに言われるようになってきている。

地球環境を映像で読む Green TV Japan 子ども自ら食の真実を探る

今回紹介する番組は20分の大作だが、見始めるとあっという間だ。というのも、身近な食がテーマで、子どもたちが調査員を演じるドラマ仕立てのドキュメンタリーになっていて、思わず熱中してしまう作りだからだ。

CSR 1
CSRトピックス カーシェアリング+電車でエコ移動 ほか

オリックス自動車は、2002年から取り組んでいるカーシェアリング事業と、都営鉄道の連携を図るモデル事業を実施している。環境負荷低減を目指してカーシェアリングと公共交通機関が協力するのは、国内初の取り組みだ。

CSR2
環境・CSRリレートーク
ダノンウォーターオブジャパン Volvic「1L for 10L」プログラム プロジェクトリーダー 吉沢 直大さん
子どもたちが教えてくれた笑顔の力

「ボルヴィックのお買い上げ1㍑ごとに、アフリカに清潔で安全な水が10㍑生まれます」というテレビCMで知られている「1L for 10L」プログラムは、今夏で3年目を迎えます。お客様の購入量に応じて、清潔で安全な水をマリに生みだすのに必要な資金を、ダノングループがユニセフに寄付してきました。08年の5カ月のキャンペーン期間では、11億㍑以上の水がマリに生まれることになりました。

私のエコひいき オルタナ編集委員奥田みのり 顧客満足に泣く魚

クイズです。「顧客満足」「お客様至上主義」といった経営があるが、これがなじまないのは、どんな商売か。

CSR3
もう一つのブランド論 阪本啓一 ネット通販の隆盛は地域店の怠慢

私事で恐縮だが、私は神奈川県葉山の海のそばに住んでいる。海岸まで徒歩3分で行ける。仕事のメインフィールドである都心からは遠く、不便だが、葉山の何ともいえない独特の空気感が、そのマイナスを帳消しにしてくれる。しかし、生活者としてやはり不便を感じることも多い。自宅徒歩圏内にスーパーが一軒しかない。書店も町内に一軒しかない。CDショップもレンタルビデオ店もない。

CSR経営論 坂本文武 CSRで「新幹線型社員」を増やす

先日、ある大手企業のCSR委員会に参加し、「生産性」というキーワードの意味を改めて考える機会があった。生産性は一般的に、労働時間や給与という労働インプットに対して、売上等の経済アウトプットを測るもの、と考えられている。短い労働時間で高い成果を生み出すことが高い生産性を意味する。

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ジョン・ウッドからの手紙 ルーム・トゥ・リード創設者 不況下だからこそ「楽観」を見いだす

ルーム・トゥ・リード(RTR)の創設者兼会長として、この仕事の醍醐味は何かとよく聞かれます。ビル・クリントンのような世界的リーダーや経営者に会えることだろうか。NHKのようなテレビ局に取材されることだろうか。

エコのご意見番 木内孝 等身大の世界で生きる

皆さんは、今回の世界的な金融危機をいつ予測していましたか。それを少なくとも数年前に予測して、ご自分の金融資産や株などを整理しておられたら脱帽です。しかしもしその機を失し、アレよ、アレよという間に今日を迎えてらっしゃるのでしたら、今後のことを真面目に必死に考える自分に生まれ変わる決心をして頂きたいと思います。

NPO1
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NPOフロンティア 原田勝広 寄付はなぜ欧米系NGOばかり?

世界の貧しい人たちを助けたいと思った時、どこに寄付する? そう考えたのはNGO(非政府組織)の寄付市場でちょっとした異変が起きているからだ。

NPO2
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NPOトピックス おしゃれな古着の交換会 ほか

サイズが合わない、着飽きた、似合わない、けれど捨てるのはもったいない。そんな服は、日本版ファッション・スワップ・パーティー「xChange」に持って行ってはいかがだろう。

news scramble
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市民の力で自然エネルギー促進 ほか

「創エネ市民プロジェクト」は今年9月をメドに、絵はがきの有償配布による寄付金だけで、横浜動物園ズーラシアに太陽光発電施設の設置を目指している。

reportage ハングリー・フォー・ミッション
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マイアース・プロジェクト ゲームでエコを楽しく啓発

「地球環境保護」と言われてもピンと来ない。だったら子どもでも気軽に楽しめるカードゲームでエコ啓発をしてみよう。そんな志からオリジナルのゲームを開発し、商品化した学生たちがいる。そんな彼らのエコ啓発の戦略とは。

alternative politics
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U-40が日本の政治を変える BNJ 若者の投票率が上がったら(上)

「20歳代は約36%、60歳代は約76%」「20歳代の投票数は60歳代の約40%」─。若者の投票率向上を訴える学生団体ivote(アイ・ヴォート)によると、20歳代の投票者数は60歳代の半分にも満たない。政治への不満や不信はあるにせよ、投票に行かなければ何も解決しない。だが、若者みんなが投票に行けば、政治は若者の手中に収まるかもしれない。

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太陽光電池搭載の携帯電話

リサイクル材を使い、充電用ソーラーパネルを備えた携帯電話が登場する。韓国メーカーのサムソン・エレクトロニクスが開発したもので、同社の得意とする米国市場にも登場しそうだ。

environment2
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藤井教授の環境金融論 上智大学大学院教授 グリーン・ニューディールの経済学

「イエス・ウイ・キャン」で政権の座をつかんだ米オバマ大統領。オバマ氏を支持した米国民の期待は、金融・経済危機で大きく痛んだ米経済を何とか下支えし、さらに再び「強いアメリカ」を復活させることに注がれている。その期待に応えてオバマ大統領が打ち出した柱が「グリーン・ニューディール(GND)」政策だ。

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オルタナティブな空間 馬場正尊 山形R不動産と小さな旅館の復活

昨年から僕が東北芸術大学で教え始めたのをきっかけに、山形の街なかを対象にして「山形R不動産」を始めることになった。一見「東京R不動産」の兄弟サイトで、地方版R不動産。しかし単なる不動産紹介サイトではなく、街なかのライフスタイル、楽しみ方を表現するメディアにしようとしている。

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KIYOの哲学 実践編 南清貴/井上敬 野菜たちの個性の饗宴 イタリア料理と究食

カナリア諸島は、アフリカ大陸の北西部、現在のモロッコと西サハラの間の大西洋上にあり、七つの大きな島と小さな島々が自治州を作りスペイン領となっている。大西洋と地中海とを分け、スペインとモロッコとを最短20㌔で隔てるジブラルタル海峡は、古代から海上交通の要所であり、故にこの地域では様々な支配者たちが入れ替わり立ち代わり権力を握ろうとしてきた。カナリア諸島も同様に、様々な権力者たちの争いに巻き込まれながら、長い歴史を刻んできた。

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グリーン・グルメガイド ブラウンライス・デリ おもて 四季を生かした「食」のおもてなし

にぎやかな表参道からちょっと入ったところにあるかわいらしい白い小道。その先に洗練された佇まいの「ブラウンライス・デリ おもて」がある。このあたりは都内でも有名なオーガニック・スポット。スキンケアブランドやレストラン、食材店など衣食住のほとんどのオーガニックアイテムを揃えることができる。

culture
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movie「スラムドッグ$ミリオネア」古賀重樹 インドでつかんだ夢物語

インドの映画館は楽しい。席のランクが細かく分かれるが、それは様々な階層が一緒に楽しむ大衆娯楽であることを意味する。歌と踊りにあわせ、観客も立ち上がり歓声をあげる。どんなにご都合主義で、ありえない話でも構わない。映画が観客の夢に支えられているから。

book『地球環境「危機」報告』 人間の暴走で加速する環境危機

地球環境の危機について報告した本書は、『地球環境報告』Ⅰ(88年)、Ⅱ(98年)(岩波書店)の続編である。40年間にわたる約130カ国の環境調査で、人間の暴走を目の当たりにしてきた。

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木桶仕込国産有機醤油 100余年の杉桶が育む ほか

足立醸造のこだわりのひとつは、石川県で化学肥料や農薬を使用せず有機栽培された大豆と小麦、天日塩のみを使用していることだ。また原料の刈入れ時期、何番地の田畑で採れた大豆なのかまで管理され、トレーサビリティは完ぺきだ。

leisure
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東京ポタリング 山本修二 春の光に誘われ多摩川へ

春の日差しを浴びてのんびり走ろう!と世田谷を目指した。スタート地点は砧公園。かつて都営のゴルフ場として親しまれた広大な緑地と豊かな樹林が残る癒し系スポットだ。芝生の上でゴロンと昼寝をするもよし、公園内にある世田谷美術館に寄り道するのもあり。でも、自転車で出かけるなら、緑のトンネルが続くサイクリングコースを通り抜けよう。木漏れ日がきれいだから。

travel
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パタゴニア大自然紀行 ラクダ科の野生動物グアナコ

チリ側パタゴニア南部にある、トーレス・デル・パイネ国立公園。ここで見られる代表的なほ乳類の一種が、ラクダ科の野生動物グアナコだ。一見シカのようにも見えるグアナコは、頭までの高さが150㌢㍍ほどで、体重100㌔㌘前後の大型動物である。

ambassadors
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オルタナの輪 株主からの情報発信

「古代和字」の展覧会
「書の霊智塾 神代(カンナガラ)宇宙文字展」。神代宇宙文字(日本の神社に現存)は、ひと文字ひと文字に数霊と神の波動のエネルギーがあり、深い意味がありました。このことを伝えるべく、「世界は元一つ」「人類は元一つ」というメッセージを古代和字の作品として表し、この4月に東京・表参道にて展覧会を催します。

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