山本太郎、「マネジャーと行き違い?」

反原発デモに参加するなど福島第一原発事故後、原発の危険性を訴え続けてきた俳優の山本太郎さんが27日、所属事務所のシス・カンパニーを辞めたことが分かった。山本さんは25日、反原発を訴え続けたことでドラマを降板させられたと自身のツイッターで明らかにし、波紋を呼んでいた。

シス・カンパニーは27日夜、北村明子代表名で「ご報告」とする文書を発表し、山本さんが27日付で事務所を離れたことを明らかにした。

それによると、「(山本さんは)昨今は個人的に、社会活動に力を入れるようになって来た」とし、「私たちも、個人の意思を尊重し、仕事と彼の個人的な活動とは切り離して見守ってきた」が、「本日、山本本人より、弊社所属を離れたいという申し出があった」という。

そして、「話し合いの結果、自身の個人的な活動のために事務所に迷惑をかけたくない、という山本の誠意を受け入れることにした」と記している。

山本さん本人のツイッターでも事務所を辞めたことを明らかにし、27日午後10時ごろ、「事務所辞めました!今日。これ以上迷惑かける訳いかないから。辞めるな、と社長、スタッフの皆さん何度も引き止めて下さった。最後には僕の我が儘を聞いて 貰いました」などとつぶやいている。

山本さんは25日午後9時過ぎのツイッターで「今日、マネジャーからmailがあった。『7月8月に予定されていたドラマですが、原発発言が問題になっており、なくなりました。』だって。マネジャーには申し訳ないことをした。僕をブッキングするために追い続けた企画だったろうに。ごめんね。」と、反原発運動が原因で番組降板があったことを明らかにしていた。

ネット上では降板させられた番組を巡って、原子力メーカーがスポンサーとなるTBSの日曜ドラマではないかと憶測が飛び交った。だが、TBS広報部は27日午前、「当社のドラマに関して、そのような事実はまったくなく、大変迷惑している」と否定した。

シス・カンパニーは27日午後、オルタナの取材に対して「マネジャーと山本本人の行き違いであって、もともと仕事が決まったという事実はない」と否定していた。

山本さんは、動画投稿サイトのYouTubeで、福島第一原発事故による放射能汚染の危険性を訴えているほか、4月10日の東京・高円寺で行われた反原発デモに参加。今月23日には文科省前で行われたデモに参加し、同省が定めた年間の被爆放射線量20ミリシーベルトの撤回を訴えていた。(形山昌由)

シスカンパニー 「ご報告」
http://www.siscompany.com/02manage/04yamamoto/yamamoto.html

本人のツイッター
http://twitter.com/#!/yamamototaro0/status/74091053086552064

editor

オルタナ編集部

サステナブル・ビジネス・マガジン「オルタナ」は2007年創刊。重点取材分野は、環境/CSR/サステナビリティ自然エネルギー/第一次産業/ソーシャルイノベーション/エシカル消費などです。サステナ経営検定やサステナビリティ部員塾も主宰しています。

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